どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

新春!虎之助スペシャル!!「丑年の年賀状」

おやおや...?

いらっしゃい...

寒いのによう~来てくれましたのう...


え~・・・先ずは
年が明けたという事でご挨拶を・・・

当ブログへお越しの皆様...

「新年あけましておめでとうございます」

本年も御贔屓願います...


・・・と

挨拶をしたのは良いのじゃが・・・

肝心の管理人がおらんのだわな~・・

ん・・・・?

わしが誰かって・・・?

かっかっかっかっか!

わしはのう~・・・

ナイトショップ「ふくろう」の店主

「森ノ風九朗」じゃ...

皆の衆よ・・・

久しぶりじゃのう!!

この通り、わしはピンピンしとるぞい!

かっかっかっかっか!

まぁ...
わしなんてのう~・・・
元気なだけが取り柄の太ったオヤジじゃよ・・・

・・・・ん!?

知らんとや・・・・!?

はぁ~~~~~~・・・・

なんとも寂しいもんじゃのう~・・・

Yahoo!ブログ時代はレギュラー出演していたわしを知らんとは・・・

このブログの読者層も...
すっかり変わってしもうたんじゃのう~・・・

無理もないわな~・・・

ブログをYahoo!からはてなに移籍してからは・・・
すっかり更新が途絶えてしもうとるんやからのう~~・・・

今日もこの通りもぬけの殻の閑古鳥じゃ・・・

ほんにどうしたものかのう・・・

はぁ~・・・



・・・と
森ノ風九朗が小さく溜息をついた時でした・・・


おじさん・・・!!
ふくろうのおじさん!


自分の名を呼ぶ子どもの声が・・・!


風九朗
「おやおや・・・!
その声は・・・
うり坊じゃな・・・!」


うり坊
「うんっ!おいら、おやちゃいぼうずのうり坊だい!」


風九朗
「はて、うり坊や・・・
姿が見えぬが・・・
どこにいるのじゃ・・・!」


うり坊
「おじさん!あのね!
おいらたち、おやちゃいぼうずの絵を描いてもらえないから姿が出せないんだいっ!」


風九朗
「おやおや・・・
そういう事じゃったのか~・・・
かわいそうに・・・」


うり坊
「あのね、これからみんなに...
おやちゃい村に来てもらいたいんだ・・・!」


風九朗
「ありゃりゃ・・・
わしの出番はもう終わりかや・・・
せっかく久しぶりに出演出来たというのに・・・」


うり坊
「おじさんごめんなさい・・・
でも...おいら...どうしても絵を描いてもらいたいんだ...」


風九朗
「かっかっかっかっか!
なぁ~・・んにも気にせんでかまわんよ・・・!
じゃがのう~・・・
うり坊や・・・
先ずはみなさんに新年のごあいさつじゃよ...」


うり坊
「うんっ!!みんな!あけてまし、おでめとうごまいざすっ!!」


風九朗
「・・・・・・・・・。

うむっ...まぁ...よかろう...
ではうり坊や...
行っておいで~・・・」


うり坊
「うんっ!
おじさん!じゃあねー!!」


風九朗
「さてと...
わしもそろそろ店を開ける準備をするかのう~~・・・
初売りじゃ!
お客なんて1人も来やせんがのう!
かっかっかっかっかっかっかっか♪」


うり坊はおやちゃい村へ行き...
ナイトショップ「ふくろう」の店主
森ノ風九朗は重いお尻を上げ...
初売りの準備に取りかかった...












「おやちゃいぼうず」







おやちゃい村の「安養寺」

このお寺には...
独り身の和尚様と、虎丸という村の力士が...
ひっそり2人で暮らしておったとさ...


戦の最中に親を失い...
まだ子どもだった虎丸を和尚は引き取り、寺の坊主にしようと大事に育てた・・・
しかし・・・
虎丸はたいそうなわんぱく小僧で和尚の手にはとても負えず...

しかし力だけは村のどの男達よりも強く...
おやちゃい村の豊作を願う愛宕山奉納相撲では見事横綱になり力士となる。

さらに畑の作物を運ぶ力人としても活躍してくれるので、和尚は虎丸を寺の坊主にするのは諦めたそうな・・・


さて...
安養寺の和尚と虎丸の元へ帰ってきたうり坊は・・・



うり坊
「おしょうしゃま~~!
おしょうしゃま~~~!!」


和尚
「おや...?
うり坊や...
おかえり、今日はどこまで遊びに行っておったのじゃ?」


境内の鐘をついていた和尚が...
にっこりと福々しい笑みを浮かべながら...
うり坊にやさしく問いかけた...


うり坊
「あのね!
ふくろうおじさんのとこに行ってたんだ!!」


和尚
「ふくろういおじさん・・・?
はて・・・変わった名の者じゃのう・・・
村の者では無さそうじゃが...
あまり見知らぬ者と関わると...
危ない目に遭うかもしれぬ・・・
うり坊主や...
今度からは気をつけるのじゃぞ...?」


うり坊主
(あ・・・そうだ・・・!
おしょうしゃまは、ふくろうのおじさん知らないんだ・・・!)
「お・・・!
おしょうしゃま!!
と・・・虎丸は~~?」


和尚
「虎丸ならまだ畑の収穫から戻って来ておらんが・・・
まぁ...
そろそろ帰って来る頃じゃろう...」



・・・と和尚がそう言った時じゃった・・・



虎丸
「おーーーーーーーい!
和尚ーーーーっ!
今帰ったぞーーーーー!!」


米俵と野菜などの作物を両肩に抱えた大きな体の虎丸が山門を潜り...
のっし...のっし...と境内をがに股で歩いて来た...


和尚
「虎丸や...
おかえり、今日も畑の収穫ご苦労じゃった...」


虎丸
「今日は百姓から米俵1俵、野菜は大根、人参、ゴボウ、獅子唐辛子もろうたわい!がっはっはっは!」


和尚
「ありがたや...
天地の恵み、万民の労苦に感謝し...
ありがたく頂きます...南無南無...」


虎丸
「はぁ~~~・・・あ・・・
わしはもうクタクタじゃ~・・・..
和尚、米俵と野菜はわしが倉に運んどくからのう...
すぐ風呂の火焚いておいてくれ...」 


和尚
「風呂ならもう火ぃ焚いて熱まっとるよ、うり坊と一緒にお入り...」


うり坊
「虎丸!おかえり!!」


虎丸
「なんじゃ、ちび助!
そこにおったんかいや....
わし気づかず踏みつぶすとこじゃったわい。」


うり坊
「おいら...!ちび助じゃないもんっ!
うり坊っていうんだいっ!!」

虎丸
「ちびじゃからちび助でいいんじゃ!ちび助!ほれ、風呂はいるぞ!!」


うり坊
「虎丸のいじわるっ!!
おいら...虎丸大好きだけど...
ちび助ってバカにするから大きらい!!」


虎丸
「がっはっはっはっはっは!!
大好き言うたり、大きらい言うたりお前はようわからんやっちゃのう~
やいっ!ちび助!お前はちび助がお似合いじゃ!」


うり坊
「うわぁぁ~~~~~~~~~・・・ぁあんあんあんあん!!!
またちび助ってバカにする~~~~~!!
虎丸のいじわる~~~~!!」


虎丸
「ああぁぁ~~~・・・あ・・・
またちび助が泣き出した~~・・・
うるさいのぅ~~~~・・・
もう~・・・」


虎丸に「ちび助」とバカにされ...
とうとううり坊が泣き出してしまいました・・・

すると・・・



「ポカッ!」



虎丸
「いてっ!!」


和尚
「このバカもんっ!!
うり坊は仏様の申し子じゃぞ!!
いじわるすると仏様のバチが下るぞ!!」


虎丸 
「お・・・
和尚ぉ~~・・・・
またわしに拳骨かまして・・・」


和尚 
「ちゃんとうり坊に謝るのじゃっ!!」


虎丸 
「あぁぁ~~ぁぁ~~ぁぁ・・・
めんどうじゃのう~~・・・」


うり坊
「うぇぇ~~~・・ぇぇ・・・ん!
ひっく!ひっく・・・!」


虎丸 
「・・・・・・・・・・・。
す・・・すまん・・・
悪かったわい・・・
謝るからのう~・・・
ほじゃからもう泣くなや・・・
ちび助よぉ~・・・」


うり坊
「また、ちび助って言った!!
虎丸のバカッ!
おいらもう・・・
もう・・・」


・・・・と
うり坊が泣きながら虎丸にそう言った時じゃった・・・



フワッ・・・・
・・・・と


突然うり坊が消えてしまったとさ・・・

 


虎丸
「わわわっ!!!
ちび助が消えてしもうたぞっ!!」


和尚
「な・・・なんとまぁ~・・・」



風の吹かれた笹の葉と共に消えてしまったうり坊に驚く和尚と虎丸・・・



虎丸
「お・・・おい・・・
ちび助・・・・
どこに行ってしもうたんじゃ・・・」


和尚
「・・・・・・・・
仏様がうり坊を連れ戻してしもうたんじゃろう・・・
虎丸がうり坊にいじわるするから・・・」


虎丸
「そ・・・そん・・・な・・・
わ・・・わし・・・・
そんなのイヤじゃ・・・」


虎丸の目からは大粒の涙がボロボロとあふれ出す・・・


和尚
「バカもん・・・
今さら泣いてもうり坊は帰ってこん・・・」


虎丸
「お・・・和尚・・・
ど・・・どうにかしてくれ・・・
本堂でお経唱えたらまたうり坊が帰ってくるかもしれん・・・
なぁ・・・ 
グスッ・・・グシッ・・・
う・・・うぅ~~・・・
和尚・・・たのまいや・・・」



和尚
「うり坊はのう・・・
戦で無くなった子どもの魂を畑の作物に与えた座敷わらしじゃ・・・
いくらわしが本堂でお経を唱えても・・・
うり坊は2度と現世には現れまい・・・」


虎丸
「いやじゃ・・・
いやじゃあぁぁ~~~・・・!」


虎丸は大粒の涙と鼻水を垂らしながら和尚の肩につかまり震えながら訴えた・・・


和尚
「・・・・・・・
虎丸や・・・
どうして素直になれなんだ・・・
本当はうり坊が好きでたまらんのじゃろう・・・?」


虎丸
「・・・・・・・
だって・・・だって・・・
ちび助が・・・いっつもわしに付いてくるのが可愛くてしょうがないから・・・
つい...
いじわるしてしまったんじゃ・・・・」



和尚
「素直に可愛がってあげたなら...
一緒に過ごせたのにのう~・・・
わしもうり坊が来てくれてから本当に心温まる毎日を過ごせて幸せじゃった・・・
仏様に毎日お経で感謝をお唱えしたのじゃ・・・」


虎丸
「わ・・・わし・・・!!
探してくるっ・・・・!!」


虎丸は泣きながら...
うり坊を探しに行こうとするが...


和尚
「かぁぁーーーーーーつ!!(喝)」


虎丸
「うひっ!」ビクッ・・・!!


和尚
「虎丸や・・・
探しても無駄じゃ・・・
もう現世にうり坊はおらん・・・
あきらめるのじゃ・・・」


虎丸
「い・・・
い・・・・
いやじゃ・・・・
いやじゃ・・・・
そんなのイヤじゃああぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああっっ!!!」



日はすっかり西に沈み...

まっかな夕焼け空のなか...

カラスと虎丸の泣き声が...

暗くなりゆくおやちゃい村の山々に
大きく響き渡りましたとさ・・・






うり坊は...
どこへ行ってしまったのでしょう...




あたたかい風が吹いている...
広い大草原の草たちがサラサラと波のように揺らめくなか・・・.

うり坊の姿がありました・・・


おや・・・?
うり坊だけではないようです・・・

ここはどこなのでしょう・・・










「チャイルドホーム」







ねぇ...

君は知ってるかい...?

遙か遠い星の彼方に・・・

動物たちが仲良く暮らす惑星があるんだ・・・


そう...

ここは...
アニマルプラネット...




ようこそ...

「アニマルランド」へ...





広い広い大草原のまんなかに...

親のいない子どもたちが仲良く暮らしている...
 
赤いとんがり帽子が目じるしの...
孤児院施設の修道院...

「チャイルドホーム」がありました...


このとんがり帽子の...
チャイルドホームで...

子どもたちがどんな暮らしをしているのでしょうか...

みんなでちょっぴりのぞいてみましょう...














「ただいまーー!!」

玄関から元気な男の子の声が聞こえて来ました...


この子はだれなのでしょう...?



けんと
「ただいまーーーーー!!
ああ~~!消防士さんごっこ楽しかったなぁ~!!」



けんとくん
5歳の元気なタヌキの男の子です。



ひとみお姉ちゃん
「けんちゃんお帰りなさ~・・・
ああーー・・・!!
けんちゃんまたどろんこだらけになってー!!」


けんと
「えへへ♪
消防士さんごっこしてたらころんじゃった♪
ひとみお姉ちゃん、おやつは~?」



ひとみお姉ちゃん
「こら!けんちゃん。
どろんこだらけじゃダメだぞ!
おやつはお風呂にはいってから!」



けんと
「えぇ~~・・・!
はやくおやつ食べたいよ~~~!」



ひとみお姉ちゃん
「今日のおやつはね!
ヨーグルトゼリーにお星さまのクッキーだよ!
お風呂はいらないとあげな~い!」



けんと
「わあっ!
ヨーグルトゼリーに、お星さまのクッキー!?
おいしそう!!」


ひとみお姉ちゃん
「はやくお風呂にはいらないと・・・
みんなが食べて無くなっちゃうぞ~~~・・・?」


けんと
「わっ!わっ!わっ!
やだやだやだぁ~~~~!!
ぼく、お風呂はいってくる~~!」


ひとみお姉ちゃん
「よろしい!
タオル用意してるからね~~!」


けんと
「はぁ~~~~・・・い!
ちゃんとぼくのぶんのおやつとっといてね~~~!!」


ひとみお姉ちゃん
「はいはい♪
うふふ・・・
けんちゃんったらわんぱく坊主なんだから・・・」


エプロンをしてるのは...
ミケ猫のひとみお姉ちゃんです... 

小学6年生でみんなの中で1番年長さんの12歳。

お菓子やお料理を作るのが大好きな女の子、みんなの頼れるお姉さんです。



「ただいまー」


またまた男の子が帰ってきました。



ぽん太
「ただいまー
ひとみお姉ちゃん、おやつー!」



ひとみお姉ちゃん
「あら!ぽんちゃんおかえり!
今日ははやかったじゃない!」



ぽん太
「だってー・・・
けんちゃんと、ほのぼの湖で遊ぼうと思ったのにさ、消防士さんごっこがいいって、幼稚園のお友だちん家へ行っちゃったんだもん、ぼくひとりじゃあつまんないや・・・」



ひとみお姉ちゃん
「ぽんちゃんはお絵かきしてたんでしょう?
けんちゃんは消防士さんに憧れてるからしょうがないよ・・・
大きくなったら消防士さんになるんだってさ!」




ぽん太
「ぼくはお絵かきが好きなんだもん、消防士さんごっこなんてやだもーん」



ぽん太
お絵かきが大好きなタヌキの男の子、7歳の小学1年生です。



ひとみお姉ちゃん
「でもさ...
ぽん太はよく...
ほのぼの湖のほとりで居眠りしちゃうでしょう?
お姉ちゃん、夕方むかえに行くのが大変だっんだから~」 




ぽん太
「ひとみお姉ちゃん、今日のおやつなに~♪」



ひとみお姉ちゃん
「うふふふ・・・♪
ぽんちゃん、おてて洗ってきたら教えてあげる~♪」



ぽん太
「えぇ~~~~!?
もったいぶらないで教えてよ~~!」



ひとみお姉ちゃん
「だめ~~!
ちゃ~んと... 
おててを洗ってからじゃないと教えてあげなぁ~~~い!」





「ひとみお姉ちゃーん!
おてて洗ってきたよ~~~♪
おやつ食べて良いよね~~~♪」




今度は...
けなげな女の子の声が聞こえてきました...



みぃー子
「えへへ♪
わぁ~~~い♪みぃー子がおやつ1番のりだもんね~~~♪♪」



みぃー子
とっても走るのが速い...
うさぎの女の子、8歳の小学2年生です。




ひとみお姉ちゃん
「みぃーちゃん!
ちょっとお姉ちゃんにおててを見せてご覧なさい...!」




みぃー子
「えぇ~~!やだやだやだぁ!
おやつはやく食べたぁ~~~い!」




ひとみお姉ちゃん
「みぃーちゃん!ちゃんと石鹸でおてて洗ってないでしょう!?
おやつはまだダメッ!
ぽんちゃんと一緒におてて洗ってきなさい!」




みぃー子
「えぇ~~~~~~・・・!
そんなぁ~~~~・・・!!」




ぽん太
「ぼく先におてて洗ってきまーす!」



ぽん太はダッシュで洗面所へ行ってしまいました...



ひとみお姉ちゃん
「あ!みぃーちゃん!
早くしないとぽんちゃんにおやつ食べられちゃうぞ!!」



みぃー子
「あぁーーーっ!!
ぽんちゃんずるーいっ!!」



みぃー子はぽん太を追って、洗面所へ走って行きました。





「たっだいまぁーーーー!!!
あー腹へったーー!!
ひとみ姉ちゃん!おやつ!おやつー!!」


またまた元気な男の子の声が玄関から響きました。

今度は、けんと、ぽん太より...
もっともっとやんちゃ坊主な男の子です。



たいち
「ひとみ姉ちゃーん!
おやつあるんでしょーー!?
早く!早く!おれ腹ペコなんだよー!!」


サッカーが得意な男の子...
イタチのたいち...
9歳の小学3年生です...。


ひとみお姉ちゃん
「キャーーー!!
たいち・・・!
どうしたのよそのユニフォーム!!
まっっ黒じゃないっ!!」


たいち
「だって昨日雨ふっただろ?
グラウンドが水たまりだらけだったんだよ!
しょうがないじゃん!」


ひとみお姉ちゃん
「冗談じゃないわよっ!!
そんな泥だらけのユニフォームでおやつ食べたら台所が汚れちゃうじゃない!
たいちも今すぐお風呂にはいって!
じゃないとおやつあげない!!」



たいち
「えぇぇぇーーーーーーっ!!
めんどくさいなぁっ!!
ちょっとだけ食わせてよっ!!
おれ腹へってんだよ!」




ひとみお姉ちゃん
「だーーーーーーーーーーめっ!
台所を誰がおそうじすると思ってんのよ!!
早くユニフォームも洗濯するからぬいでぬいで!!」



たいち
「ちぇっ・・・!!
うるさいなぁ~・・・
わかったよもう~・・・」



ひとみお姉ちゃん
「はぁ~~~ん・・・
やだよもぉ~~~・・・・
泥だらけのまっ黒なユニフォーム・・・
私のエプロンが汚れちゃう~・・・」



たいち
「おれが風呂から出るまでおやつ残しておいてくれよ!?
絶対にぽん太やみぃー子たちに食べさせたらダメだかんな!!」




たいちはそう言いながらユニフォームを脱いでパンツ一丁でお風呂場へ向かいました・・・



ひとみお姉ちゃん
「あっ!たいち~~!
今お風呂にけんちゃんがはいってるから、ついでにけんとの体もよぉ~く洗ってあげてね~~~!!」



たいち
「うげっ・・・!
風呂にけんとがいるのかよ!!
あいつ風呂の中ではしゃぐから困るんだよなぁ~~~・・・」



ひとみお姉ちゃん
「たいちだって小さい頃は暴れて大変だったんだから!
たいちはお兄ちゃんなんだから、頑張って♪」



たいち
「あぁぁぁぁ~~~・・・
ついてねぇ~~~・・・
めんどくせぇ~~なぁ~~・・・」



・・・と
たいちが面倒くさそうにパンツ一丁でお風呂場へ向かったその時でした・・・





「キャアッ・・・!!」


たいち
「え・・・・・!?」


たいちが女の子の驚いた声に気づきました・・・





フレア
「た...
たいち...
パンツ1枚で何してるの・・・?」





たいち
「げっ・・・・!!
フ・・・フレア姉ちゃん・・・!!」






フレア
「あ...
たいちのパンツ...
キャプテンタイガー...?
アニメの...?」





たいちのパンツはサッカーアニメ
「キャプテンタイガー」のブリーフなのでした・・・





たいち
「うわぁぁぁぁぁああああああああああああああああああっ!!!
フレア姉ちゃん見るなよぉっ!!!」




フレア
「たいち...
可愛らしいパンツはいてるのね...
...」




たいち 
「うわぁぁぁぁぁああーー!!
見るなったら見るなーーーーー!!」




たいちは真っ赤な顔をして...
パンツ一丁の姿で...
お風呂場へ走って行きました...




フレア
「・・・・・
そんなに恥ずかしがることないのに...」




フレア
ピアノを弾くのが好きなトイプードルの少女...
10歳の小学4年生です。
エメラルドグリーンの瞳がとても美しく、王国のお嬢さまなのではとの噂がある。



ひとみお姉ちゃん
「たいちったらぁ・・・
私の前だと平気でパンツ一丁になるクセに・・・・
フレアの前だと妙に意識してるのか、オーバーに恥ずかしがるのよね~・・・」




フレア
「たいち..
いつもそう...
みんなの前では...
やんちゃでぶっきらぼうだけど...
私とふたりだけの時はとっても素直でおとなしいの..
なんでだなんだろう...」




ひとみお姉ちゃん
「たいちはきっと...
フレアのことが好きなんだよ...」




フレア
「そうなのかな...」 




ひとみお姉ちゃん
「そうなのよ・・・・!」





フレア
「私たちは...
血のつながった兄弟ではないけれど....

私とたいちでは種族が違う....

それでも...いいのかな...?」




ひとみお姉ちゃん
「好きに種族も兄弟も関係ないよ・・・!
たいちはフレアを本当のお姉さんとして甘えたいのよ・・・

私には...
たいちの気持ちがわかるんだ...」






ぽん太
「ひとみお姉ちゃ~~ん!
おてて洗ってきたよ~~~!!」



みぃー子
「今度はちゃんと石鹸でゴシゴシ洗ったもんね~~~♪
ひとみお姉ちゃん!
おやつはやく~♪」



ひとみお姉ちゃん
「よーし!えらい!えらい!
それじゃあ!
おやつにしよっか!!」



みぃー子
「わぁ~~~~~~い!!
やったぁ~~~~~~!!」



ぽん太
「ねぇ!
ひとみお姉ちゃ~ん!
今日のおやつなぁ~~にぃ~?」




ひとみお姉ちゃん
「.お姉ちゃん、頑張ったんだからね~~~!
今日のおやつは...
ヨーグルトゼリーと、お星さまの形をしたクッキーだよ!!」



みぃー子
「わぁ~~~い♪
ヨーグルトゼリーにお星さまのクッキーだぁ!!」


ぽん太
「ねぇ...
ひとみお姉ちゃん...
けんちゃんと...
たいちお兄ちゃんは~~・・・?」




ひとみお姉ちゃん
「けんちゃんと...
たいちは...
泥だらけだったから...
今ふたりでお風呂はいってるよ~♪.

あ・・・そうだ!
フレア・・・
マリア先生は・・・・?」



フレア
「マリア先生なら...
熊八先生と....
もっくんを呼びに行ったよ...」



ひとみお姉ちゃん
「あーーーー・・・・
すっかり忘れてたーー・・・・

たしか熊八先生...
もっくんに相撲の稽古つけてたんだ・・・・」






その頃...
修道院の裏にある土俵では...

熊八先生と、もっくんが相撲の稽古に明け暮れていました...



熊八
「よーーしっ!こいっ!!」


もっくん
「は・・・はいだなモォ~~~!」



熊八
「おうしっ!!
どぉすこぉぉーーぉぉぉいっ!!」


もっくん
「ど・・・どぉすこいなんだなモォ~~~~~!!」


「バチィーーー・・・ッン!!」




熊八
「ほらっ!どうしたぁっ!?
押しが弱いぞおっ!!
怖がるんじゃない!!
おもいっきりぶつかってこいっ!」



もっくん
「ブモォ...!ブモォ...!ブモォ...!
ど・・ど・・・どぉすこぉぉーーーーぉぉいなんだモォ~~~・・・!」




熊八
「.だめだっ!
まだまだ押す力が足りないぞっ!
そんな押しじゃあ中学では通用しないぞっ!!」




もっくん
将来アニマル大相撲の横綱力士を目指す、心優しい力持ち。
体は大きいですが、11歳の小学5年生です...



熊八先生
「チャイルドホームの院長先生であり、修道院の神父さん。

学生時代はアニマル相撲大会で優勝して横綱にもなった。

不器用な性格で怒るとこわいが、みんなの良きお父さんの役割を果たしている。

副院長のシスター
「マリア先生」に想いを寄せてはいるものの、不器用な性格たる故...
素直になれずいつもケンカばかりする。

体重150kg、ヒグマの38歳






「はぁ・・・・
何だか気まずいなぁ・・・・」



熊八先生と、もっくんの...
相撲の稽古を...
チャイルドホームの壁から...
心配そうに見つめるシスターがいました・・・



マリア先生
「相撲の稽古の途中で...
女の私が止めに入るのも...
何だか場違いな感じもするし...
でも・・・
もっくんだって・・・
いくら力持ちっていったって...
まだ小学5年生なんだし...
そろそろ厳しすぎる稽古を...
なんとか止めさせないと...」




マリア先生
「チャイルドホームの副院長であり、修道院のシスター。

聖アニマル女学院出身。
フィアンセがいたが病死、以後このチャイルドホームにて副院長、及びシスターとして生活する。

普段はおとなしいが、短気で怒りっぽく、熊八先生とケンカすると見境無くなり、よく子どもたちを困らせる。

熊八先生に想いを寄せつつも、元フィアンセの存在も忘れられず、生涯を独り身で負えるか心を揺るがす。

子どもたちの良きお母さんの役割を果たしている・・・つもりではある...。

体重???ヒグマの33歳





もっくん
「ぶ・・・ぶ・・・ぶ・・・
ブモォ~~~~~・・・ン・・・
ブモォモォモォモォ~~~~・・・・・ン・・・!泣」



もっくんは...
自分の不甲斐なさが悔しくて...

とうとう泣いてしまいました...




熊八
「おやおや...?
どうしたもっくん...?
あれぐらいの稽古で泣きベソか?」




もっくん
「グスンッ・・・!
お・・・
お・・・おいら・・・・
も.・・・もう・・・
ムリなんだなモォ~~・・・ン泣」




熊八先生
「もっくん...
そんな情けない事言うな...

先生は怒ってるんじゃない...

もっくんには誰よりも強いお相撲さんになって欲しいから・・・

今のうちに厳しい稽古をつけているんだぞ....


もっくんは将来...
アニマル大相撲の横綱力士になるんだろ?」




もっくん
「うん...
...だなモォ~・・・」



泣きながら小さく首を縦に振るもっくん....


それを見ていたマリア先生は...




マリア先生
「あぁ・・・
もっくん・・・
あんなに傷だらけになって・・・
あんなに涙を流して・・・

それでも夢をあきらめない・・・

もっくん・・・
頑張るのですよ・・・
神はあなたを見守っています・・・
そして私も祈ります・・・
もっくんに...
神の御加護を...

アーメン....」





熊八先生
「はふぅ~・・・
困ったなぁ~・・・」


熊八先生は...
メソメソ泣いているもっくんを見て...
小さなため息をもらした...

相撲の稽古になると...
つい我を忘れて熱くなってしまう悪い癖が出てしまった...

指導者、教育者として...
まだまだ経験不足なんだと深く反省する・・・


私は子どもたちの父親なんだ・・・

それなのに・・・

愛情が足りなかった・・・




熊八先生
「今日の稽古はもうおしまいにしよう・・・
なぁ?もっくん・・・?」




もっくん
「グスン・・・・グスンッ・・・」





熊八先生
「よーーし...
今日の稽古はこれまでおしまい・・・
さぁ...もっくん...

一緒にお風呂にはいって...
ひとみお姉ちゃんが作ったおやつを食べよう・・・!

な・・・!!」




もっくん
「・・・・ブモォ・・・
グシッ・・・・ブシッ・・・!」




熊八先生
「ごめん・・・
もっくん・・・
先生の稽古・・・
ヘタクソだよな・・・」



熊八先生は...
肩を落とし...
もっくんに厳しすぎた稽古指導をしてしまった事を...
謝った....



それを聞いたもっくんは・・・・




もっくん
「どぉすこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉいっ!!!」


「ズドォーーーーーーーーォオンッ!!!」



突然!
もっくんは鼻から「フンッ!」と息を吹き出すと・・・
熊八先生の胸元目掛けておもいっきりぶつかっていったっ!!!



熊八先生
「ぐっうっはぁあっっ・・・!!!」



もっくん
「お・・・おいら・・・!!
お・・・おいら・・・・!!!
おいら・・・!!!
絶対に横綱力士になんだなモォッ!
横綱になって・・・
土俵入りする姿を・・・・!!!


熊八先生に見せてあげるんだなモォッ!!!


だから・・・!
だから・・・!!

もっと厳しい稽古をつけて欲しいんだなモォーーーーーッ!!

熊八先生・・・!!!
もう絶対に・・・!!!

謝ったらダメッ!なんだなモォッ!!!」



もっくんは...
普段は温和で優しく...
強気な事は言わない性格ですが...


熊八先生の...
申し訳なさそうに謝ったひと言を聞いて...
今日初めて自分の意思をハッキリ言ったのでした・・・!!!



熊八先生
「ぐっ・・・・!!!
凄い・・・なんて力強い当たりだ・・・!!!
ここまでの当たりは学生力士時代でも感じた事が無いぞ・・・!!!


・・・・・・!!

こいつぁ~強くなるぞぉ~~!!!

アニマル相撲界最強の横綱になる!!

ようしっ!!
こうなったらわしも手加減はせんぞぉっ!!
遠慮せず...
おもいっきりぶつかってこいっ!!!」



もっくん
「どぉすこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉいっ!!!」


「ズドォーーーーーーーンッ!!!」




マリア先生
「あぁ...
なんてずばらしいのでしょう...

あきらめない心...

夢に向かって全力でぶつかっていく無限の可能性...

もっくん...

あなたは今...
とても幸せな時を生きているのですよ...

夢が叶うその日まで...
私も神に祈ります...

もっくんに神の御加護を...

アーメン...」



夕暮れに染まるチャイルドホームに...
激しい相撲の稽古の激しい音と呼吸が鳴り止まず...
日が沈む...
あかね空に遠く響きわたりました...



「おわり」




けんと
「ねぇー、ひとみお姉ちゃ~ん」


ひとみお姉ちゃん
「なぁ~に...?
けんちゃん...」



けんと
「熊八先生と、マリア先生と、もっくん・・・・
おやつ食べないのかなぁ~・・・?」


ひとみお姉ちゃん
「さぁ~・・・
どうしたんだろうね~・・・」


みぃー子
「わたし食べてあげてもいいよ!」


ぽん太
「あー!!
みぃー子お姉ちゃんいっけないんだーー!!!」



たいち
「ひとみ姉ちゃん、そろそろ晩ごはん作んないと・・・」



フレア
「はい...
たいち...
ユニフォームと...
パンツ...
洗濯、乾燥出来たよ...」



たいち
「あぁっ!!
フレア姉ちゃん!!
やめろよ!恥ずかしいなぁ!」



みぃー子
「あーーーー!
たいち兄ちゃんのパンツ、アニメのキャプテンタイガーだぁっ!!!」


ぽん太
「あはははははは!!」


けんと
「ぎゃははははははは!!」











いかがでしたでしょうか...
久しぶりの虎之助ワールドは...


それでは最後に...

丑年の年賀状イラストを御覧下さい。



年男もっくんと、おやちゃいぼうず

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どすこい!
太刀持ちのおやちゃいぼうず!!
「たまさぶろう」でごわす!
(たまねぎ)
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はっきよい!
露払いのおやちゃいぼうず!
「そうたろう」だべ!
(ほうれん草)
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おら、懸賞旗を持った呼び出しのおやちゃいぼうず。
「いもさく」だぁ~~♪
(じゃがいも)
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にぃ~~ぃぃ~ぃしぃぃぃ~~♪
もう次郎のもっくん~~~♪
見合って見合ってぇ~~~♪
わいは行司のおやちゃいぼうず
「とんとん」やでぇ~!!
(ししとう)
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おいらは横綱
おやちゃいぼうず!!
うり坊だいっ!
(赤瓜トマト)
アニマルランドのもっくん!
お相撲の稽古
頑張ってね!!

もっくん
「うり坊くん、応援してくれて...
ありがとうなんだなモォ~~~!
おいら大きくなったら・・・
アニマル大相撲の横綱力士になるんだなモォ~~~~!!!」
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もっくん
今年は丑年だ!
がんばれ!!


2021年
西郷虎之助
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