どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

「僕の担任の先生は体育教師2」~七転び八起き短編集~(其の3)

それは・・・

一人の純粋?・・・な少年と・・・

固太りで筋肉質な体格をした・・・

体育教師との出会いから始まった・・・




深山中学校・1年4組

福森しんのすけ・12歳

「農家に生まれた相撲部員のドラ息子」


天真爛漫で一家を支える明るい妻

母・のぶ子


深山町の農協に勤めて18年

父・健之助


百姓は長命の証

祖父・龍之助(たつのすけ)


敷地内に広い田畑を持つ・・・

農家の福森家・・・

田舎ではよく見かける・・・

普通の一家なのであった・・・




深山中学校・1年4組・担任

西郷虎之助・38歳

「教科・保健体育・生活指導・独身」


体罰なんてものは当たり前・・・

短気で根性論丸出しの暑苦しい中年男・・・

陰のあだ名はブタゴリラ・・・

生徒たちから最も恐れられている・・・


体育教師の3アイテム・・・
トレパン・ポロシャツ・ホイッスル

今日も朝から元気に西郷先生が・・・

のっしのっしと教室へとやって来るのであった・・・












「僕の担任の先生は体育教師2」

~七転び八起き短編集~

(其の3)

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「深山中学校・入学式の翌日の朝」


それは・・・

誰もが最初は体験するであろう・・・

中学生になって始めて受ける・・・

授業初日の朝礼前・・・

先生が来るまでの待ち時間・・・

つい先月まで・・・

まだ小学生だった・・・

ピッカピカの中学1年生の生徒たちには・・・

高まる緊張を抑える事が出来ないのだ・・・



そして・・・

入学式の日は・・・

背広を着て穏やかな表情を浮かべていたはずの担任の先生が・・・

突然人が変わったかのように・・・

本性を現す仏滅のような日でもあるのだ・・・



「キィーーン♪コォーーン♪カァーーン♪コォーー・・・ン・・・♪」


「1年4組」


ガラガラガラ・・・!


起立!!


ガタン・・!ガタガタ・・ガタンッ!


シィーーーーー・・・ン・・・・


礼!


「おはようございまー・・・」

「バァァァァァーーァァアアンッ!!」

「ビクッ!」



朝の挨拶の途中・・・

いきなり教台を名簿板を叩く西郷先生・・・


西郷先生
「何だその蟻みたいな挨拶はっ!!
お前ら小学校からやりなおせっっ!!!!!」


シィーーーーーーーー・・・ン・・・


静まり返った教室・・・

生徒たちは驚いて、身動きすら出来ないでいる・・・



西郷先生
「中学校だという・・・
自覚はあるのか!?自覚はぁ~・・・」


シィーーーーーーー・・・・ン・・・


西郷先生
「お前らはのう・・・・!!!
今日から中学校なんやぞっ!!!
ち・ゅ・う・が・く・せ・い・っ!!」


はい・・・・・はい・・はい・・

はい・・はい・・・・はい・・・


「バァァァァァーーー・・・ンッ!!」


「ビクッ・・・!!」


西郷先生
「全然わかっとらわんのう・・・・
お前らは・・・



はぁぁ~~・・・ぁあ・・・



それじゃあのう!!

先ずは先生が最初にお手本として自己紹介して見せてやるから・・・!!!

ちゃんと先生と同じくらい大きな声を出してもらうからのう・・・

しっかり聞いとけよっ!!」



はいっ!・・はいっ!・はい!はい!

はいっ!・・・はいっ!はい!はい!



西郷先生
「では始めるぞっ!!!

えええーーーーーーーー・・・

今日からお前ら1年4組の担任を任される事になった・・・

西郷・虎之助だっ!!

主に保健体育!生活指導!相撲部や柔道部の指導に~~・・・

たまに副顧問として野球部の筋力トレーニング等の指導を任されている!!!

つまり!!

中学校になったお前らの・・・

大事な成長期のうちにだな、しっかりと筋肉と体力をつけ・・・!

骨格形成に役立つ運動の基礎から、本格的な競技までをしっかりと学び!!

将来大人になっても骨太で頑丈な体作りを目指すんだ!!

そのために!!
保健・体育を合わせて、先生がお前らに・・・

基本を1からビシバシと体で指導していくから泣かずに頑張れよー!!!

わかったかっ!!!


わかったら返事!返事!返事ーっ!!」


バン!バン!バン!バン!バン!バン!


はいっ!はい!・・・はいっ!

はいっ!はいっっ!!!はいっ!




西郷先生
「初めに言っておくが~・・・

先生はな・・・

他の担任の先生よりも・・・
かなり厳しいと思え・・・!!

女子だろうが男子だろうが関係ない!

先生はなぁ・・・

曲がった事が大っ嫌いなんだよっ!!

いいか・・・?

俺の指導に背いた奴!

校舎内・校外・関係無く、校則違反をした生徒・・・!!

中学生として相応しくない行動をした生徒に対し・・・!!

保護者やPTA・・・!
他のクラスの先生達が何と言おうと・・・!

先生は体罰を持って処罰させてもらう!


これらをしっかり頭に叩き込んで置くようにっ・・・!!!


学校に関係ない私物を持ってきているのを発見したら即没収するっ!

余程の事が無い限り・・・

卒業までは返ってこないと思え・・・




それから!!

先生は、授業中のトイレは絶対に許さないからそのつもりでな・・・!!


なのでトイレは授業開始前の休み時間には・・・

必ず!済ませておくように・・・!!!


まぁ~・・・このくらい・・・
中学生なんだから当たり前だよなー!?

言われなくてもわかるよなー!?


後で先生に・・・

体をモジモジさせながら、トイレに行かして下さい~~・・・

とか言って・・・

授業中に、泣きべそかいて願いされても絶っっ対にダメだからな!!!



あと!!!

1人が忘れ物をしてしまった場合は連帯責任として・・・

全員・・・!!!
校庭を10週走る事!!!

雨の場合は教室で腕立て伏せを・・・

男子は50回!女子は30回を必ずしてもらうからなっ!!!


なので・・・

忘れ物は絶対にしないよう・・・

しっかり覚えておくように・・・!!!


ではっ!

この1年間!!

充実した中学校生活を先生と共に楽しく過ごそうな!!!

以上!!!

誰か質問ある奴いないかーーー!?」



シィーーーーーーー・・・・ン・・・







西郷先生の自己紹介が終わった後・・・


誰もが真っ青な表情で・・・

何も1つ言葉を放つ事すら許されないようなこの冷たい空気・・・

それは運動部出身の男子ですら・・・

冷や汗を手に握りしめるほどだ・・・





春になっても冬の気温とほぼ変わらない寒い山奥の校舎内・・・


まだ慣れない中学校の教室で・・・
肩を震わせていた1人の男子生徒の様子が何やらおかしい・・・

下をうつむいて・・・

唇を噛み締めて苦しそうだ・・・

手を太股で握りしめ・・・

足をモジモジさせている・・・


もう・・・

我慢の限界だ・・・・



「せ・・・先生ぇ・・・」



男子生徒は・・・

腕を震わせながら先生を呼ぶと・・・

ゆっくりと手を挙げた・・・



西郷先生
「んーーー!?
なんだー!?
どうしたーーーー!?」


西郷先生がその男子生徒を見つけ、吐き捨てるような強い口調でこう言い放つと・・・


教室のクラス全員が・・・


その男子生徒に注目する・・・


そして辺りは・・・

シィーーーー・・・ン・・・

・・・と静かになった・・・


男子生徒が手を挙げた理由・・・


それは・・・






「せ・・・先生ぇ・・・

ト・・・トイレに・・・

行かせて下さい・・・」



・・・と・・・

泣きそうな声で・・・

西郷先生に訴えました・・・

男子生徒は・・・

不運にも・・・

授業開始から僅か5分程度で・・・

緊張と強いプレッシャーがストレスとなり、急激な尿意を催していたのだった・・・

すると・・・



西郷先生
「お前、さっき俺が話した事、なーんも聞いてなかったんかーー?」 

イメージ 2



・・・と、明るめな紫色のトレパンに、銀色のジャンパーを着た西郷先生は・・・

胸を張り、仁王立ちの姿になって・・・

半分キレた口調でその男子生徒に強く言い放ちました・・・


そして男子生徒は・・・





「き・・・聞いて・・いました・・・

で・・・でも・・・・

ど・・・ど・・う・・して・・も・・・・・・

が・・・我慢出来ません・・・・・」



その苦しい表情は・・・

いつ膀胱が決壊してもおかしくない苦悶の現れを見せていた・・・


そして周囲の生徒たちも・・・

その様子を・・・
ただその時が来るまでを・・・
冷たく見ている事しか出来ないのであった・・・



西郷先生
「ふーーーん・・・
それは大変だなー・・・

でもそうなったのは・・・

授業の前にトイレへ行かなかった・・・

自分の責任だからな!!」 



西郷先生は・・・
そう冷たく言い放った・・・

すると男子生徒は・・・



「お・・・・
お願・・い・・・しま・・・す・・・

も・・・もう・・・僕・・・・

ダ・・・ダメ・・で・・・す・・・」



西郷先生
「ふーーーん・・・

何がダメなのかなーー?

どうしてそうなったんだと思うー?

結局自分が悪いからなんだよなー?

こんな当たり前の事が出来ないのであれば・・・・

小学生からやり直すかーー?」



西郷先生は・・・

わざと嫌がらせするかのように・・・



有言実行通り・・・

男子生徒をトイレへ行かせなかった・・・・

どんなにお願いしても・・・

まるで気にする様子も無く、他人事のように冷たい口調で突き放されるだけだった・・・




絶望感を与えられてしまった男子生徒は・・・・


鬼のような西郷先生の姿が・・・

だんだんと・・・

涙でぼやけて見えなくなってゆく・・・


次第に紫色のトレパンと銀色のジャンパーが混ざり合い、まるでモザイク画のようになってゆく・・・・・

イメージ 3


頬から涙が伝い・・・

体の全身を震わせて・・・


まるで雨の中・・・

ずぶ濡れで泣いている・・・

捨てられた子犬のように・・・


西郷先生
「おーーーーーーい!
どうしたーーーーー!
大丈夫かーーーーー?

自分が悪いんだからなーーーーー!

これに懲りたらしっかり反省して、次からは休み時間にはちゃんとトイレを済ませておくんだぞーー!?

わかったなー!?



じゃあ・・・!

今日は罰として・・・!

授業が終わるまで我慢するんだぞーーーーーー!!」



男子生徒は次第に・・・

ずっとうつむいたままで・・・

何も言わなくなった・・・



西郷先生
「1つ言っておくが・・・

まさか・・・

お前・・・・

中学生にもなってだなぁ~・・・・

授業中に○○○○をしてしまうとか・・・

そんな恥ずかしい失敗だけは絶対にするなよーー!?

後かたづけをしなきゃならないのは先生なんだからなー!!?

俺の授業の邪魔しやがったら承知せんぞコンニャローー!!!」



男子生徒はもう諦めてしまい・・・

とうとう声をしゃくり上げて泣き出した・・・


しかし・・・


そんな様子を無視して先生は一言・・・


西郷先生
「じゃあ授業を始めるぞーー!!」


西郷先生はわざと威嚇させながら・・・

教室全体に響き渡るよう大きな声でそう言い放つと・・・


何事も無かったかのように・・・

黒板の方を向き、泣きながら訴える男子生徒をよそに背を向けると・・・

チョークを持ち・・・

残酷にも・・・

黙々と授業を始めていったのでありました・・・・

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深山中学校・1年4組

担任の体育教師

西郷虎之助

その姿は・・・

タワシのような短く刈り上げた頭に・・・・

全体に丸みを帯びた広い背中・・・


まるで野球選手のような盛り上がったお尻・・・

そしてその筋肉に脂肪が乗っかったようなその大きな体を包み込む有名メーカ仕様のスポーツウエアー・・・


体育教師とは・・・

まだ子どもの生徒では絶対に逆らう事の出来ない・・・

学校の支配者なのであった・・・

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(其の3・終)