ぽん太
「ねぇ~~~・・・
ヒトミお姉ちゃ~~ん・・・
ケンちゃんは~~・・・??」
ヒトミお姉ちゃん
「あら・・・?
そういえば・・・・
いつも一番早起きのケンちゃんがいないわね~・・・」
フレア
「それに・・・
熊八先生とマリア先生もまだ来てないみたい・・・」
もっくん
「ブモォ~~~♪
みんなでケンちゃんのお部屋へ行ってみるんだなモォ~~~♪♪」
たいち
「えぇ~~~っ!!
面倒くさいなぁ~~~!!
ほっときゃそのうち来るよ~~!!
早く朝メシ食おうぜ~~~!!」
みぃー子
「たいちお兄ちゃんの言うとおりよぉ~~~~!!
みぃー子もうお腹ペコペコ~~~!!
早く朝ごはん食べようよぉ~~~!!」
ヒトミお姉ちゃん
「朝食はみんなそろってからじゃなきゃダーーメッ!
ホームの決まりなんだから!」
たいち
「はぁ~~~~!?
そんなお決まり事なんて、一日くらい破ったってかまいやしないよぉ~~!」
みぃー子
「みぃー子もヤダ~~~!!
お腹へってもう死んじゃう~~~!!
すぐに朝ごはんたべるんだから~~!!」
ヒトミお姉ちゃん
「あ~~~もうっ!!
みぃー子!!たいち!!
朝食作ってるのは私なのよっ!?
お姉ちゃんの言うこと聞けないのならば・・・
朝食抜きにするわよっ!!」
たいち
「ちぇ~~~っ!!
わかったよもぉ~~~っ!!」
みぃー子
「ふぇ~~~~ん・・・!!
みぃー子・・・
お腹すいたよぉ~~~~・・・!!」
フレア
「ケンカしてる場合じゃないわ、のんびりしてたら学校に遅刻しちゃう・・・
ヒトミお姉ちゃん、早く行きましょう。」
ぽん太
「ボク、先に行ってみる~~♪」
もっくん
「あ!おいらも行くだなモォ~~♪」
みぃー子
「あぁ~~ん!まって~~!」
たいち
「たくっ・・・!
しょ~がねぇ~~なぁ~~・・・!」
ヒトミお姉ちゃん
「まったく~・・・
みんな世話が焼けるんだからぁ~~・・・!」
ここはアニマルランド・・・
動物たちだけが暮らしている・・・
遠い…遠い…夢の国・・・
アニマルランドでは・・・
桜が散り・・・
草木が美しい新緑に変わる季節になりました・・・
野原にはレンゲの花が咲き・・・
甘い香りに誘われて・・・
ミツバチが忙しそうにに蜜をあつめています・・・
暖かい風がさらさらと・・・
草原が波のように揺らめいています・・・
お日様が昇り・・・
チャイルド・ホーム屋根・・・
とんがり帽子のてっぺんにある十字架が・・・
朝日に照らされて光輝く頃です・・・
今日もアニマルランドに・・・
朝がやってきました・・・
チャイルド・ホームでは、これからみんなで楽しい朝食のはずが・・・
けんとや熊八先生に、マリア先生までもが食堂にまだ姿を現しません・・・
どういうことなのでしょう・・・
そのせいで・・・
いつも仲良しな子どもたちのはずが、朝からちょっぴり険悪なムードです・・・
チャイルド・ホームで・・・
一体何が起こったのかな・・・?
一松海之助おじさんと、みんなで覗いてみましょう・・・
皆様こんばんは!おはようございます!こんにちは!
またまた遅くなりました・・・
令和元年・初めての投稿です。
「一松海之助おじさんと・けんとくん2」
~Child・Home・Edition~
一松海之助
「みんなこんにちは~~~!!
元気かなぁ~~~!?
わしは陸前高田市の高田松原跡地にある「奇跡の一本松」に宿る精霊、「一松海之助」じゃよ!!」
一松海之助
「前回、わしの孫松である「若松朝太郎」の力でのう~・・・
けんとくんが住んでいる、アニマルランドへ異次元ワープしたのじゃ!」
一松海之助
「東日本大震災による、あの恐ろしい大津波から8年の月日が経った今日・・・
悲しい思い出も・・・
たくさんあるじゃろうが・・・
少しでも、わしに元気を出してもらうようにと・・・
けんとくんの成長を見せてもらえる事となったのじゃ・・・」
一松海之助
「それではお言葉に甘えて・・・
今日は存分に楽しませてもらうとするかいのぉ~~~♪
もちろん・・・
皆さんも御一緒にどうぞ・・・
とらのすけワールドへ・・・」
熊八先生
「はふぅ~~~・・・
やっぱりここは渋く黒がいいよ~・・」
マリア先生
「黒なんて喪服っぽいからダメです…
今はバイオレットが流行なんですよ…」
熊八先生
「バイオレット~~・・・?
紫なんて・・・
けんとは男の子だぞ~~!?
ここはビシッ!と黒で決めるんだ!」
マリア先生
「バイオレットも良いけど・・・
やっぱりマリンブルーも捨てがたいわ・・・
あら・・・!
ワインレッドも良いわね~・・・」
熊八先生
「ワインレッドォ~・・・!?
あ・・・赤なんて・・・
クリスチャンに反する色じゃないか!」
マリア先生
「あら・・・
ワインレッドは魅惑の情熱を表現する素敵な色合いなんです、今はメンズのワインレッドは大人の魅力を引き出して・・・・」
熊八先生
「けんとはまだ小学1年生の子供なんだぞ~・・・!?」
けんと
「ねぇ~~・・・・
熊八先生~・・・
マリア先生~・・・
まだぁ~~~~・・・?
ボクもう・・・
お腹すいちゃったよぉ~~・・・」
熊八先生
「黒だっ!!」
マリア先生
「バイオレットかマリンブルーかワインレッドですっ!!」
バタンッ!!!
ヒトミお姉ちゃん
「もうっ!!
ケンちゃん!
熊八先生!
マリア先生!
さんにんとも!!何やってんの!?
みんな朝食を食べるの待ってるのよ!?」
熊八先生
「あ・・・・!」
マリア先生
「あらやだ・・・」
けんと
「ヒトミお姉ちゃ~・・・ん・・・
助けてよぉ~~・・・・」
ヒトミお姉ちゃんたちが、けんとの部屋のドアを開けてみると・・・
熊八先生とマリア先生は・・・
タンスからたくさんのネクタイを出して、何やら言い争ってるみたいです・・・
もっくん
「ぶモォ~~~・・・!!
なんだかネクタイがいっぱいだなモォ~~~!」
みぃー子
「もう~~~っ!!!
ケンちゃん!熊八先生!マリア先生!
みぃー子お腹ペコペコなんだからっ!
早く食堂に来てよぉ~~!!」
たいち
「そーだよ!!
俺たちさっきからず~~っと待ってたんだぜ~!!」
フレア
「熊八先生、マリア先生・・・
一体ケンちゃんのお部屋で・・・
何してるの・・・?」
マリア先生
「あ・・・
あら・・・!
ごめんなさい・・・!
もうこんな時間だったのね・・・!」
熊八先生
「あ・・・!
ガハ・・・!
ガハハハハッ!?
ごめん!ごめ~ん!」
ヒトミお姉ちゃん
「ったくもぉ~~・・・
ガハハハハじゃないわよぉ~~・・・」
ぽん太
「ケンちゃん、どうしたの~・・?
早く制服に着替えて、朝ごはん一緒に食べようよぉ~~・・・」
けんと
「ぽん太お兄ちゃ~~ん・・・
あのね~・・・
熊八先生とマリア先生がねぇ~・・・
ボクが着けて行くネクタイは何色が良いかって・・・
さっきからずぅ~~~・・・っと
迷ってるんだぁ~~・・・」
ヒトミ、たいち、みぃー子、ぽん太
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああっ!!??」
もっくん
「ブモォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオッ!!??」
フレア
「え・・・・・・・・・・・・!?」
ヒトミお姉ちゃん
「くっっだらないわねぇ~~!!!
ケンちゃんのネクタイが原因だったの!!?」
たいち
「何でもいい~~よぉ~~!!
ネクタイの色なんてさぁ~~・・!!」
みぃー子
「もう~~~・・・!!
早くしてよぉ~~~・・・!!
朝ごはんが食べれないじゃな~~い!!!」
熊八先生
「だからわしは黒が良いって
さっきから言ってるんだ!!
なのにマリアが頑固なもんだから…
バイオレットとかマリンブルーとかワインレッドが良いって言ってくるから・・・・!!」
マリア先生
「ま…まあっ!!
頑固なのは熊八先生でしょおっ!?
黒なんて・・・
けんとには暗すぎますっ!!
今の時代は子どもだっておしゃれに着こなすのが当たり前なんですっ!!」
熊八先生
「おしゃれだって~・・・!?」
学校は勉強しに行く所だぞ~~!?
勉学に励む時は黒だっ!!
黒こそ制服に一番合っているんだ!
それが常識なんだっ!!」
マリア先生
「熊八先生の考え方は古いんです!!
もっと自由に・・・
もっと子どもたちの個性を伸ばして導いてあげるのも、私達教育者としての・・・!!」
ヒトミお姉ちゃん
「ふたりともいい加減にしてっ!!
早く朝食たべなきゃ・・・
みんな学校に遅刻しちゃうじゃないのよっ!!!」
フレア
「熊八先生・・・
マリア先生・・・
お互いの尊重もわかるけど・・・
ネクタイの事で言い争うなんて・・・
少し大人気ないと思う・・・
みんな待ってるの・・・
だからもうやめてよ・・・
ねぇ・・・」
もっくん
「黒で良い~んだなモゥ~~・・・
おいらだったら、そのバイオレット、マリンブルー、ワインレッドみたいな明るい色なんて・・・
ちょっと嫌なんだなモゥ~~~・・・・」
たいち
「おれも黒が良ぃーかなー!
男なのに赤とか紫なんて・・・
なんか恥ずかしーや!」
熊八先生
「ガッハッハッハッハ!!!
そぅ~だろ!そぅ~~だろ~~?
さすがはわしの息子たちだ!!
男同士は話がわかるっ!!
いゃ~~!!わしは嬉しいっ!!
ガッハッハッハッハ!!」
マリア先生
「私は・・・
私はただ・・・
けんとが可愛かったから・・・
グスンッ・・・」
ヒトミお姉ちゃん
「マ・・・
マリア・・先生・・・」
マリア先生
「もう知らないっ・・・!!」
ダッ・・・!
熊八先生
「マ・・・マリア・・・!!」
バタンッ!!
マリア先生は・・・
涙をこらえながら・・・
けんとの部屋を飛び出して行ってしまいました・・・
みぃー子
「あぁ~~~あ・・・
マリア先生がまた拗ねちゃった・・・!
みぃー子知ぃーらないっ!!」
たいち
「あぁーあ・・・
マリア先生が一度拗ねると・・・
なかなか治らないんだよなぁー。」
ヒトミお姉ちゃん
「もう~~~・・・!
熊八先生が調子に乗って、男同士団結するから・・・!!
マリア先生拗ねちゃったじゃないのよぉ~~・・・・!!」
熊八先生
「だ・・・
だって~・・・」
けんと
「マリア先生可愛そう~・・・
ボクのために・・・
一生懸命になってくれただけなのに・・・」
ヒトミお姉ちゃん
「熊八先生がレディーに対してデリカシーが無いのは・・・
ずっと前から知っているんだけどねぇ~・・・」
フレア
「マリア先生も・・・
わりと頑固なのよね・・・」
熊八先生
「はふぅ~~・・・
またマリアを・・・・
怒らせちゃったかなぁ~・・・」
もっくん
「だ・・・
大丈夫なんだなモォ~~~♪♪
熊八先生とマリア先生のケンカなんて、いつもの事なんだなモォ~~~♪♪
またきっと!仲直り出来るはずなんだなモォ~~~♪♪」
たいち
「まっ・・・!
早くても3週間は掛かるかな!」
みぃー子
「ねぇ~~~!!
早く朝ごはん食べようよぉ~~!!
みぃー子お腹ペコペコ~~~・・!!」
ヒトミお姉ちゃん
「ケンちゃん・・・
熊八先生・・・・
悩んでいてもしょうがないわ・・・
とりあえず食堂で朝食たべましょう・・・」
熊八先生
「う・・・
うむむぅ~~・・・」
けんと
「ねぇ~~~・・・!!
熊八先生~~~・・・!!
ボクにネクタイ着けてよ~~~!」
熊八先生
「あ・・・!
ガハハハハ・・・
そうだったな・・・
危うく忘れる所だったわい・・・」
ヒトミお姉ちゃん
「あたしも・・・
手伝ってあげる~・・・♪
ケンちゃん、ちょっと頭あげて~♪」
けんと
「はぁ~~い♪」
熊八先生
「よぉ~~~しっ!
やっぱりけんとは男の子だから・・・
黒のネクタイが似合うぞぉ~・・・!
ガハハハハ!!」
たいち
「じゃあ・・・
おれたち先に行ってよ~ぜ~!」
みぃー子
「あ~~~!
わたしも~~~♪♪」
もっくん
「おいらも行ってくるんだなモォ~♪」
フレア
「それじゃあ・・・
ヒトミお姉ちゃん・・・
私たち・・・
先に行って準備してるから・・・」
たいち、フレア、もっくん、みぃー子たちが、けんとの部屋から出ようとした時でした・・・
ぽん太
「みんなのバカーーーーッッ!!」
突然、ぽん太が大きな声で叫びました。
熊八先生
「ぽ・・・ぽん太・・・!?」
ヒトミお姉ちゃん
「ぽんちゃん・・・!!」
けんと
「ぽん太・・・
お兄ちゃん・・・?」
フレア
「ぽんちゃん・・・」
たいち
「びっくりしたなぁーー!!
なんだよ!ぽん太っ!!」
みぃー子
「もぉ~~~ん!
ぽんちゃん!なによぉ~~~!!
いきなり大きな声出さないでぇ~~!
耳が痛くなるじゃな~~いっ!!」
もっくん
「ぽん太~~・・・
急に大声出したりして・・・
一体どうしたんだなモォ~~~・・・」
ぽん太
「みんなケンちゃん、ケンちゃんって・・・・
ケンちゃんばっかり・・・
ズルいっ!!!
ボクの事・・・
ちっともかまってくれないやいっ!!!」
突然大きな声で叫び出したぽん太・・・
一体どうしちゃったんだろうか・・・?
熊八先生とマリア先生がケンカして・・・
さらにぽん太まで・・・
いつも平和なチャイルド・ホームに・・・
グルグルと竜巻が押し寄せてきた・・・・!!
この先一体どうなるっ!?
今回はここまで!!
また次回をお楽しみにっ!!
一松海之助
「あらあら~~・・・
もう終わっちゃうのね~~・・・
残念じゃなぁ~~~・・・
せっかく良い所じゃったのにぃ~~~~・・・・!!」
一松海之助
「やれやれ~~・・・
わしもすっかり夢中になってしもうたわい!!
けんとくんにぽんちゃん・・・
熊八先生にマリア先生・・・
チャイルド・ホームに波乱の嵐が巻き起こる予感がするぞい!!
それじゃあ画面の前のみんな、また次回!!
わしと一緒に楽しもうなぁ~~~!!
約束じゃぞ~~~♪♪♪」
「一松海之助おじさんと・けんとくん2」
「終」