どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

「3月11日・ボクは一本松に会いに行く」~東日本大震災・復興支援オリジナルストーリー~「Part・5」「~つよし隊長・カバ丸本部長への大反抗~」

けんと
「うわぁぁ~~~ぁぁぁぁぁあん!!!
熱いよぉぉ~~~ぉぉぉ~~~ぉぉお!!!
お兄ちゃん助けてぇぇ~~~ぇぇぇええ!!!」

炎魔大王
「ひっひっひっひっひ!
ワシのは地獄からやってきた炎魔大王だ!!
この可愛い子だぬきはワシがいただいてやる!!」

大人けんと
「けんとくんっ!!!
お兄ちゃんのところへ飛び込んで来るんだっっ!!」

けんと
「お兄ちゃぁぁぁ~~~~~~ぁぁぁあん!!!
助けてぇぇぇええ!!!」

炎魔大王
「逃がすものかぁぁあっ!!!!!
もう一度お前を飲み込んでやるっ!!!」

大人けんと
「やめろぉぉーーーーーーーぉぉぉぉぉおっ!!」

炎魔大王
「いっただきまぁ~~すっ!!!」

「ゴォォォォオオッ!!」

けんと
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあんっ!!!」

大人けんと
「あぁっ・・・!!!
けんとくんっ・・・!!」

炎魔大王
「ひっひっひっひっひ!
うまいうまい・・・!!」

大人けんと
「こ・・・・
こ・・・・こ・・・・
こんの馬鹿やろうぉ~~・・・・・・・!!!」

炎魔大王
「ひっひっひっひっひ!
お前はワシの恐怖から永遠に逃れられん・・・!!
レスキュー隊員になってもだあっ!!!」

大人けんと
「・・・・・く・・そぉぉ・・ぉぉぉぉ・・・!!!
返せっっ・・・!!!
子どものボクを・・・!
返せぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーぇぇぇぇぇええっっ!!!!!」

炎魔大王
「ひっひっひっひっひ!
泣けっ!苦しめっ!己の非力さに失望し、ワシの恐怖に絶望するのだぁっ!!」

大人けんと
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

つよし隊長
「けんと・・・・
もう・・・・何も思い出さなくていいんだ・・・!
俺がこうやってお前を抱きしめて守ってやるから・・・・・!」

けんと
「隊長・・・・
ボク・・・・ボク・・・
助けられなかったんだ・・・・・
幼かったボクを・・・」

つよし隊長
「大丈夫だ・・・・
何も心配はいらない・・
お前はこうして今生きている・・・
悪い夢はもう終わったんだ・・・・!!!」

けんと
「炎が怖いよう~・・・!炎が怖い・・・!!
わぁぁぁぁぁぁあん!!」

つよし隊長
「よしよし・・・
けんと・・・
大丈夫・・・大丈夫だからな・・・!
もう寝よう・・・
俺も勉強はやめて休む・・・!」

けんと
「うぇぇ~~~・・ん…
グシッ・・・隊長ぉ~・・
一緒に・・・ずっと一緒にいたいよう~・・・」

つよし隊長
「あぁ・・・
わかった…わかった・・・今夜は一緒に寝よう…
もう…悪い夢は去った…
安心して眠るんだぞ…」


怖い夢から目を覚まして泣いている・・・
そんなボクを抱きしめて安心させようと必死になだめている…
つよし隊長

普段は訓練で…
怒鳴ってばかりの怖い隊長だけれど…

ボクをしっかり包み込んでくれているその腕が…
逞しくって暖かい・・・

大きな胸板が厚くて…
息が出来ないくらい苦しい…
だけどボクは・・・

こんなにも・・・
つよし隊長の存在を安心して感じられるんだ・・・

ボクの・・・
ちょっと怒りんぼうな義理のお兄さん・・・

今夜だけは・・・
甘えていいよね・・・・
また明日からは・・・
辛い訓練・・・
頑張るからさ・・・・・

新米レスキュー隊員、けんとは、久しぶりに家族の温もりを感じ、これまでの不安や恐怖で怯えながらも…
心から安心出来る居場所があるんだと、喜びと幸せを胸いっぱいに感じていたのであった・・・

・・・しかし・・…
その安らぎも・・・・
ほんのひと時・・・
この後・・・
けんと・つよし隊長に…
恐ろしい紅蓮の炎の恐怖と戦う時がやっくるのであった・・・ 

バラバラバラバラバラ・・・
バラバラバラバラバラバラ・・・





「3月11日・ボクは一本松に会いに行く」

東日本大震災・復興支援オリジナルストーリー~

「Part・5」

イメージ 1

「~つよし隊長・カバ丸本部長への大反抗~」



外から微かに聞こえてくる・・・・
プロペラのような音・・・

バラバラバラバラバラバラ…
バラバラバラバラバラバラ…

つよし隊長
・・・!?
「何か聞こえるぞ…!?」

けんと
「う・うぅ~~ん…
つよし兄さぁ~ん…♪」

バラバラバラバラバラバラ…
バラバラバラバラバラバラ…

つよし隊長
「おい…けんと・・・
聞こえるか・・・・!?」

けんと
「つよし兄さぁ~ん♪
ゴロゴロニャァ~ン♪」

ベッドでつよし隊長に抱きついて甘えているボク…
そんな平和な家庭の最中に鳴り響いてきた音は・・・

バラバラバラバラバラバラ…
バラバラバラバラバラバラ…

つよし隊長
「これは・・・・」

バラバラバラバラバラバラ…
バラバラバラバラバラバラ…

つよし隊長
「ヘリの音だ・・・!!」

ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!!

つよし隊長は、ヘリがこちらへと向かってくる音にいち早く気づいた・・・
すると同時に、つよし隊長の携帯から、緊急出動命令合図の着信音が、先程まで安らいでいた静かな部屋を一気に緊迫化させるのであった・・・

ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!ピコーン!!

つよし隊長
「こ・・・この着信音は・・・・!!?
緊急出動命令の合図!!
一体何事だっ!!?」

つよし隊長は、緊急出動命令合図の着信音に…
これから知らされる緊急事態への緊迫感によって、心臓を握りしめられるような感覚に襲われながらも…
通話ボタンを押して携帯を耳に当てる・・・!

「ピッ・・・♪」

つよし隊長
「もしもし!こちらつよし隊長!!」

カバ丸本部長
「つよし隊長!?
お…起きとるか…!?」

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つよし隊長
「はっ!!大丈夫です!!」

カバ丸本部長
「か…火災発生じゃっ!
今すぐ緊急出動の準備に取り掛かれっ!!」

つよし隊長
「了解!!すぐ任務に取り掛かります!!」

カバ丸本部長
「つよし隊長や!今キミの家にヘリを1機向かわせておる!!もうじき到着するはずじゃから!着陸次第アニマルレスキューの航空部隊と一緒に現場へと同行するのじゃっ!!!」

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つよし隊長
「了解!!こちら、ヘリの音確認!!今すぐ現場へ向かいます!!」

カバ丸本部長
「た・・・頼んだぞ…!
キミだけが頼りなのじゃ…!!」

つよし隊長
「了解!わたくし、力の限り全力を尽くして参ります!!!」

カバ丸本部長
「うむっ!では火災現場を言い伝えるっ!!」

つよし隊長
「はっ!!」

カバ丸本部長
「アニマルランド・A-117地区!!」

つよし隊長
「アニマルランド・A-117地区!了解!!」

カバ丸本部長
「孤児院施設修道院!!」

つよし隊長
「孤児院施設修道院・・・!?」

けんと
「・・・・・・!!」

カバ丸本部長
「チャイルド・ホームだ!!!」

つよし隊長
「チャ・・・チャイルド・ホームッッ!!?」

けんと
「・・・・・・!!!」

その時・・・
つよし隊長が口に出した…
チャイルド・ホーム…
それは・・・
親のいない、ボクやヒトミ姉ちゃんが育った孤児院施設修道院・・・

ボクは…
甘えていた胸元から離れ、つよし隊長を睨んだ…!
それに気づいた隊長は…

つよし隊長
「・・・・・!!
火災現場・・・!!
チャイルド・ホーム了解!!ヘリが到着次第、すぐ現場へ向かいます!!」

カバ丸本部長
「うむっ!!
すでに南陸部隊と北陸部隊は現場に到着しておる!!!
・・・しかし、建物周辺は何もない大草原…!唯一の水源地である、ほのぼの湖までは現場から約1kmも軽く離れており、隊員達の作業が非常に困難しておるのじゃ・・・!!」

つよし隊長
「了解!わたしが現場へ到着後、すぐに隊員達の指揮を取って、速やかに消火活動が進められるように務めます!!」

カバ丸本部長
「うむっ!では任せたぞ!キミの健闘と無事を祈る!!」

つよし隊長
「ち・・・・・・!!
ちょっと待って下さい!
カバ丸本部長…!!!」

カバ丸本部長
「な・・・なんじゃ!
つよし隊長よ!どうしたというのじゃっ!?」

つよし隊長
「今…わたしの隣に…
新米レスキュー隊員の…
「けんと」が居るんです!!!」

カバ丸本部長
「・・・・・!?
な・・・なんじゃと!?
寮生活をしているハズの新米レスキュー隊員が…
なぜキミの家へ・・!?」

つよし隊長
「カバ丸本部長…
詳しい説明は後でします!
今は任務に取り掛かり、現場へ向かうのが優先!!
けんとを現場へ同行させる任務を許可して下さい!」

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カバ丸本部長
「こ・・・こんな緊急事態に・・・キミは何を言っているのじゃっ!!」

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つよし隊長
「カバ丸本部長!!
話し合ってる時間はありませんっ!!!
お願いします!!、わたしの一生のお願いです!!!けんとを現場へ同行させる任務を許可して下さい!」

カバ丸本部長
「バッカも~んっ!!!
ふざけた事を言っとらんで!キミはとっとと任務に掛かれっ!!!
これは本部長からの命令じゃぞぉっ!!?」

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つよし隊長
「カバ丸本部長が…けんとの任務を許可して頂けないのであれば・・・・!!
わたしはあなたの命令には従いませんっっ!!!」

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カバ丸本部長
「バ・・・・・!!
バカな・・・・!!!
キミは誰に向かってそんな生意気な口を聞いてるのか・・・わかっているのかぁっ!!この馬鹿ちん野郎!!!」

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つよし隊長
「任務を許可して下さい・・・!!
カバ丸本部長…!!
お…お願いします!!!」

カバ丸本部長
「こんのぉ~・・・・!、キミは新米レスキュー隊員時代から何にも変わっとらんのう~~・・・!!」

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つよし隊長
「お願いしますっ!!
後の責任は全てわたしが持ちますから・・・!!!」



アニマル消防本部局のトップである…
カバ丸本部長・・・

この方に逆らったら最後…

もうアニマル消防本部局から追放されて去るしかない・・・

しかし・・・
いくら説得しても命令に従おうとしない頑固なつよし隊長に…
とうとう諦めたカバ丸本部長は・・・




カバ丸本部長
「・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・わかった・・・
ワシの負けじゃ・・・
キミの望む通りにするが良い・・・」

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つよし隊長
「あ…!ありがとうございますっ!!!
カバ丸本部長っ!!!
つよし隊長!この御恩は一生忘れませんっ!!!」

カバ丸本部長
「・・・わかっておるな…
これは始末書程度では済まんぞ・・・・
もしかすると・・・・
隊長を降板させられるどころか・・・・
もう我がアニマル消防本部局にも居られんかもしれんぞ・・・・?それでも良いのじゃな…?」

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つよし隊長
「はっ・・・・!!
わたくし、覚悟の上での判断ですっ!何の迷いの隙も一切ございませんっ!!」

カバ丸本部長
「まったく…
ワシがレスキュー隊長時代、新米だったキミを訓練指導していた頃から相当な問題児じゃったわい…!」

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つよし隊長
「すみません・・・
カバ丸本部長・・・・
しかし…けんとはチャイルド・ホームの出身者です、必ず我々の力になってくれると…わたしは期待しております・・・!!」

カバ丸本部長
「ワシに謝っとる場合じゃなかろうがっ!!
この馬鹿ちん野郎がっ!!
緊急事態じゃぞっ!!!
とっとと新米レスキュー隊員の「けんと」を連れて任務に取り掛かれっ!!!」

つよし隊長
「はっ!!
ではわたくし!喜んで任務に務めさせて頂きます!」

カバ丸本部長
「うむっ!では任せた!
しっかり頑張るのじゃぞ・・・・・!
プツリ…ツー・ツー・ツー…」

カバ丸本部長からの通信が切れ、つよし隊長は…
携帯を耳から離し、クリアボタンを…ピッ…♪と押すと…
ボクの顔を見て・・・
嬉しそうに言った・・・!

つよし隊長
「よしっ!行くぞ・・!
・・・この・・・・
馬鹿ちん野郎っ!!!」

けんと
「はいっ!!!」

そしてボクも・・・
つよし隊長の顔を見て、負けじと力強く返事をした!

つよし隊長と一緒なら…
どんな火災現場だって…
どんなに恐ろしい炎にだって・・・
怯まず立ち向かって行けるんだ…!

チャイルド・ホームは…
ボクの思い出のたくさんつまった大切な宝物・・・
それを焼きつくそうとする炎を、ボクは絶対に許さない!!!

チャイルド・ホームの建物内を知り尽くしてるのは、レスキュー隊員の中でボク只独り・・・

必ずみんなを無事に助け出して・・・
炎魔大王を消してやるんだ・・・!!

バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ・・・・!!

アニマル消防本部局から緊急出動した、レスキュー航空部隊のヘリコプターが…

今・・・つよし隊長の家の前にある、アニマル公園の広場へと着陸した・・・

つよし隊長
「よしっ!ヘリが到着した!行くぞ!けんと!!
出動準備は出来たか!?」

けんと
「はいっ!!
出動準備完了!!
これより、つよし隊長とヘリに同行し、すぐに火災現場へ向かいますっ!!」

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つよし隊長
「よしっ!走るぞ!!
けんと!!」

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けんと
「はいっ!!!」

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けんとが幼い頃に育ったチャイルド・ホームが…
火災でまさかの大事態に・・・・・
これから緊急出動のヘリで現場へ直行する、ベテランつよし隊長と、新米レスキュー隊員のけんと・・・

この対象的なふたりが…
一体どのような活躍を見せてくれるのか・・・!!

勢い冷めやらぬ怒涛の「Part・6」に期待せよっ!!



「3月11日・ボクは一本松に会いに行く」

東日本大震災・復興支援オリジナルストーリー~

「Part・5」

「~つよし隊長・カバ丸本部長への反抗~」

(終)