どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

どすこい!西郷虎之助の七転八倒!~虎之助・相撲大会お漏らし事件~

愛媛県支部中学相撲春場所選抜大会」


熊本ゆみ
「皆様こんにちは~!
テレビ愛媛のピチピチリポーター!熊本ゆみでぇ~す!」


石坂晃
「はいどーもー!
皆さんこんにちはー!
JOEUFMのDJでお馴染みの!石坂晃でーす!!」


熊本ゆみ
「石坂さん、本日は愛媛県支部、中学相撲春場所選抜大会の会場へやってきましたけどいかがでしょう~!」


石坂晃
「ほうやね~!
中学生ともいえどみんな体も立派やし力持ちやからね~!
プロに負けず劣らず迫力ある試合になるやろうなぁ~~!」


熊本ゆみ 
「楽しみですよね~~!!
今日は愛媛の皆様に、わんぱく中学生力士達の熱く激しい試合の様子をお伝えしていきたいと思いますので!
「愛媛っ子!ふるさといちばん!」最後まで楽しく御覧になって下さいね~!」


石坂晃
「はーい!
僕もね、いつものラジオとは違った形になりますがね、今日は中学相撲力士達の生の迫力をね、熊本ゆみちゃんと一緒に顔出しでリポーターしますんで、みんな最後まで見てーやーねぇー!」


熊本ゆみ
「石坂さん!石坂さん!」


石坂晃
「おいおい...
どしたんやぁ~...
ゆみちゃん...
そないに興奮して~・・・」


熊本ゆみ
「実は!
これからですね~!
深山町と野村町による、団体戦がもうじき始まりそうですよ~!」


石坂晃
「あ!もう始まんの!?」


熊本ゆみ
「そうですよ~!」


石坂晃
「深山中学と野村中学の対抗戦かー!
なんかいきなりやねー!」


熊本ゆみ
「そうなんですよ~!
深山中学と野村中学といえば相撲の強豪校でライバルですからね~!」


石坂晃
「愛媛の深山町といえば愛宕神社・豊作祈願の奉納相撲。
野村町といえばプロアマ対抗戦の乙相撲。
どちらも相撲で栄える町やね~!」


熊本ゆみ
「凄いですよね~!
もう究極の戦いですよ~!
熱い火花が飛び交う激しい戦いになること間違いなし!!」


石坂晃
「おぉ~笑!これは楽しみやね~!
どっちが勝つんやろうね~!」


熊本ゆみ
「それでは石坂さん!
さっそく選手の声を聞いてみましょう!」


石坂晃
「はーい!
それじゃあ僕らも行きますか!!」


熊本ゆみ・石坂晃
「愛媛に突撃~♪
ふるさといっちば~~ん♪♪」


ディレクター
「はいオッケー!
一旦CM入りまーす!」


・・・・・・・・・・・・・・・・



今日の愛媛は満点の青空なり...

絶好の相撲日和になりそうじゃ...

日頃厳しい稽古で鍛えたたくましい体に...
グイッ!と締め込んだ白い廻し姿のわんぱく少年力士たち...

片足上げて四股踏めば!

お尻も丸出しなんのその!

蹲踞に構えてはっきよい!

頭と頭がぶつかって!

ゴツン!もへっちゃら男の子!


まん丸の...
くりっと坊主がめんこいな...
お日様ピカピカまぶしかな...


今日はいっぱいぶつかれよ...

今日はいっぱい転がれよ..

今日はいっぱい喜んで...

今日はいっぱい笑おうな...

今日はいっぱい泣いてよし...

涙流して強くなれ...

わんぱく力士の少年よ...

大志を抱け!

明日はきっといい天気。


かっかっかっかっかっかっかっか!


(ナレーション・森之風九朗)


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「どすこい!西郷虎之助の七転八倒!」
~虎之助・相撲大会お漏らし事件~
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今日は愛媛県支部、中学相撲春場所選抜大会。

会場の広場には多くの人が集まっている...

勇ましい体に白い廻しをグッと締め込んだ、わんぱく少年力士たちはワイワイと会場内を行き来している...

土俵の周りは相撲協会の関係者やテレビ局の記者、応援席には保護者や観戦者で溢れかえっている...


もうじき深山中学相撲部と...
ライバルの強豪校である野村中学相撲部との対抗戦が始まろうとしていた..

試合前に選手達は土俵の東と西の位置につき5人が互いに並んだ...

しかし...

深山中学相撲部員には1人選手の姿が見えないそうな...

もうすぐ試合が始まってしまうというのに何処へ行ってしまったのか...

1人選手が足りない深山中学相撲部員と...
ライバルの野村中学相撲部員達は...
お互いに顔を見合わせる...





高橋正次郎
「あのアホ...
何処に行ってしもうたんや...」


宮本太
「おーい!
ケン坊、あいつ何処行ったかしらんか?」


森山健太郎(ケン坊)
「あぁ~・・・
虎助何やってんだよお~・・・」


柴田幸信(ユキラス)
「虎助おしっこだって!」


正次郎、太、ケン坊
「なぁぁぁぁぁにぃぃぃぃぃぃい!!」


ユキラス
「うん!もうガマンできないからってさっき便所に走って行ったよ~。」



「また小便かよ~・・・
今日これで何回目だよ~・・・」


ケン坊
「虎助のバカ...
今朝薬飲んでこなかったな...!」


正次郎
「あのアホウッ!!
会場の便所は1番離れの隅っこにあるけん時間掛かるんじゃい!!」


ユキラス
「どうする~?僕が連れてこようか?」


正次郎
「クッソがぁ~~~!!
よりによってあいつが先陣のトップバッターとはのう・・・!!」



「ぎひひひ!笑
もう漏らしてたりして~♪」


正次郎
「アホンダラッ!
馬鹿な冗談ぬかすなやっ!!」

「ボカッ!」


「痛ってぇ!何で拳骨食らわすんだよ!」


正次郎
「審判!もうちょい待ってもらえまへんやろか!先陣の奴がちょっと便所行ったまんま戻って来ぃへんのや!」


審判
「なっ...!なんだってぇっ...!?
困ったなぁ...!!
後の試合が控えているし...
時間の段取りが合わなくなる...
誰か急いで連れて来なさい...!」



「どーする?俺行こうかー!
でも....
あいつの事だからな...
万一の万一で失禁してたらどーする?」


正次郎
「あわわわわわわ・・・
もしそうなったら深山中学相撲部の恥さらしやぁ~~・・・・」


ユキラス
「ねえ...
野村中がなんかこっち睨んでるよ~?」


野村中の相撲部員
「おっせーんだよっ!
早くしろやぁっ!
ボト便の肥やし臭いど田舎深山中っ!!」


正次郎
「じゃかぁぁーしいわぁいっ!!
野村中だってど田舎の過疎化農村じゃろげえっ!!
おまえらの村は乙相撲が無かったらダムに沈んでたじゃろう!!
ガハハハハハ!!」



野村中の相撲部員
「な...!
なんだとぉ~・・・!!!
信号機に屋根付きのガソリンスタンドも無いようなクソ田舎人の深山中が偉そうな口ききやがって!!」



正次郎
「ガハハハハハハハハ!!
こっちにはレンタルビデオショップがあるんやぞ!
レンタルビデオショップ♪
ビデオやぞ!ビデオ!ビデ~オ~♪
ナウいじゃろげえっ!
おめえらビデオテープ知っとるか!?
ベータやぞベータ!
あ!お前らはビデオデッキすら持ってなかったな!
ガハハハハハハハハハハハ!!」


野村中学相撲部員
「あいつらぁ~~!!
野村中を舐めやがってぇ~~~!!
こっちはLDカラオケがあるんやぞ~♪
ナウいじゃろうげぇ~!」


正次郎
「え...えるでぃ~・・・やとぉ~・・?
な・・なんやそれ・・・!?
おい...宮...
えるでぃ~・・・ってなんぞや...コソコソ」



「正次郎ぉ~・・・
どっちも田舎なんやから張り合うなよ...」


審判
「選手同士言い争いはやめなさい!!
やめやければ今すぐ試合を中止します!!」


正次郎
「ぐ・・・!
ぐぬぬぬぬぬ・・・!!
す...すんまへん....
試合中止だけは堪忍しておくれやさいやぁ~・・・審判の旦那ぁ~♪」


審判
「深山中学の選手が5分以内に戻らなければ・・・
団体戦対抗の試合は深山中学の棄権放棄とみなし、よって野村中学を不戦勝とする!!」


正次郎
「ななな・・・!!!
なんやとぉ~~~!!!
ほがいアホな話ありまっかいな!!慌」


ユキラス
「あぁ~あ...
終わった...
帰ったらスーマリ3やろっと♪」

スーマリ
(スーパーマリオブラザーズ3の略)



「クソがぁっ!
冗談じゃないぜっ!
俺あのバカ連れてくらぁっ!!」


ケン坊
「いいや!!俺が行く!!
太より俺の方が足が速いから!!」

「ダッダッダッダッダッダッ!!」 


正次郎
「お...おいっ!
ケン坊っ!!」


ユキラス
「あぁ~・・あ・・・
行っちゃった・・・
別にいいのに~・・・」



「ちぇっ!
しゃ~ないや...
あいつに任せようぜ...
ケン坊の方があのバカの扱いに慣れているしよ...」


正次郎
「た・・・!
頼んだぞぉ~・・・!!
ケン坊ぉ~・・・!!」



5分以内に虎之助を連れ戻さなければ...
深山中学相撲部員の対抗戦は棄権放棄扱いになってしまうという...

まさかの予期せぬ展開に立ち上がった...
虎之助と一緒に暮らしている...
幼なじみの森山健太郎ことケン坊は...

果たして...
便所に行ったまんま帰って来ない虎之助を...
無事に連れ戻すことが出来るであろうか...



一方その頃...
会場から遙か離れた便所には...


ワイワイワイワイワイ...
ガヤガヤガヤガヤガヤ...


虎之助
「あぁ~~・・・・
何でこんなに便所が混んでるんだよぉ~~~~~~!!」


何と...
便所は家族連れのお父さんや子ども達、今日の相撲部春場所選抜大会に訪れた観客で不運にも大混雑していたのだ...



観客、家族連れ
「お父さんおしっこー!」

「はいはい待ってねー!

もうすぐシーシー出るからねー!」

「あぁ~!腹痛ぇ~!
早くしてくれやぁ~~!!」

「はぁ~さっぱりしたぁ~!」

「あぁ!!下痢が出そう!」

「まだ出ないのかよ~・・・
クソ~~・・・!」




虎之助
「どうしよぉ~~・・・
便所が混みすぎて順番までまだ時間が掛かりそう・・・
もう我慢の限界で漏らしそうだぁ~~~~・・・
試合ももうすぐ始まりちゃうから早く会場に戻らないとまた正次郎に怒鳴られる・・・・」


虎之助は...
容赦なく襲い掛かってくる激しい尿意に限界を覚えながらも足を交互にモジモジさせながら股間を押さえて便所の順番待ちをしていた...

が・・・

そこにケン坊が全速力で走って虎之助の元へと駆けつける...


ケン坊
「虎助のバカッ!
いつまでに帰って来ないつもりなんだよ!!」


虎之助
「何だよ!ケン坊!
しょうがないだろ!?
俺だって早く戻りたいよ!!
だけど便所がずっと混んでて空かないんだよ!…」


ケン坊
「いいか!虎助!!
よく聞けよ・・・!!
あと2分で虎助が会場に戻らないと・・・!
俺たち棄権放棄扱いで試合に出られなくなるんだよっ!!」


虎之助
「そ・・・!
そんな事いきなり言われたって知らないよおっ!!」


ケン坊
「話しているヒマはないんだ!!
早く会場に戻るぞ!走れっ!!」


ケン坊は股間を廻しの上から押さえている虎之助の腕を無理矢理掴み、会場へ向かって全速力で走り出した。


ケン坊
「急げ虎助!!走れ!!」

「ダッダッダッダッダッダッダッダッ!」


虎之助
「け・・・ケン坊待って・・・!
そ・・・
そんなに走ったら・・・!!
しょ・・小便が・・・!
で・・・出ちゃう・・・!!」


ケン坊
「我慢しろっ!!」


虎之助
「そ・・・
そんなの無理だぁ~~・・・・!!
小便が漏れるよぉ~~~・・・・!!」








その頃会場は...




審判
「あと20秒です!」


正次郎
「あぁ~・・・
もうアカン・・・」


太 
「しゃぁ~ない...
春場所はあきらめて秋場所でまた頑張ろうぜ...」


ユキラス
「早く帰ってスーマリ3やりたいなぁ~」


審判
「あと10秒!!」


野村中学相撲部員
「負っ戦勝♪はいっ!負っ戦勝♪
あらよっ!!」


審判
「7・6・5・4・・・
もうダメだな・・・」


正次郎
「ち・・・!!
チックショ~~~っ!!!」


観客
「あっ!戻って来たぞっ!!ガヤガヤ」


ケン坊
「おぉーーーーーいっ!!
待ってくれぇーーーーーーっ!!」


正次郎
「よっしゃああああああっ!!!
ギリギリセェーーーーーフッ!!!」


ケン坊
「し・・・審判っ・・・!
と・・・と・・・と・・・
虎助を連れて来ましたぁっ!!
こ・・・これで試合を・・・!
ハァッ...!ハァッ...!ハァッ...!」


審判
「ふぅ・・・
ちょうど0秒・・・
まぁ・・・いいだろう・・・」



正次郎
「このアホンダラッ!!
皆に迷惑ぎり掛けやがってぇっ!!」



「あっぶねーあっぶねー・・・
俺の足ならアウトだったな・・・
ケン坊お疲れサンキュー!!」


ユキラス
「あぁ~あ...
別に戻って来なくても良かったのに...
帰ってスーマリ3やりたかったなぁ...」


ケン坊
「ハァッ...ハァッ...ハァッ...
さぁ...虎助....
すぐ試合だからな...ハァ...ハァ...」



虎之助
「ハァッ...!ハァッ...!ハァッ....!
ま・・・待ってよ・・・ハァハァ...
お...俺...ハァハァ....
まだ....便所で小便してないんだよぉ...」



審判
「西郷虎之助くん・・・」


虎之助
「ハァ...ハァ...
も・・・もうダメ・・・
しょ...小便が出る...我慢出来ない・・・
ハァ..ハァ...」


審判
「西郷虎之助君っ!!!」


虎之助
「は・・・
はひっ・・・・!ビクッ!」


虎之助が息をきらしていたその時...

突然審判から怒号のよう呼びつけられ、思わずビビる虎之助...


審判
「君一人のために皆が迷惑してるんだ!
早く5人整列して!!」


ケン坊
「虎助早く並べ...
こっちだよ...」



「やれやれ怒られた...」


正次郎
「先陣はお前なんじゃ!
しっかりせいアホウッ!」


ユキラス 
「審判怖いなぁ...」


虎之助
「だ・・・
だって・・・
まだ小便が・・・」


審判
「えー!皆様!
大変長らくお待たせしました!
これより・・・・!
深山中学相撲部対野村中学相撲部の団体戦による対抗試合を行います!!」
 
観客
「わぁーー!!キャーキャー!!
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!」


審判
「選手並んでぇー!!」


野村中学相撲部員・深山中学相撲部員
「はいっ!!!」


審判
「礼っ!!」


野村中学相撲部員・深山中学相撲部員
「お願いしまぁーーーすっ!!!」



審判
「東!
野村中学・廣田貴司(たかし)!!」


廣田貴司
「はいっ!!!」


野村中学相撲部員
ひろたぁーー!!
きばっていけーっ!!」


審判
「西!!
深山中学・西郷虎之助!!」


虎之助
「・・・・・」


審判
「西郷虎之助ぇっ!!
早く土俵に上がってぇっ!!」


虎之助
「え・・・・
だって・・・」


正次郎
「アホかいやっ!!
サッサと返事せんかいっ!!」


ケン坊
「虎助何やってんだよ・・・!
早く返事して土俵に上がれよ・・・!」


太 
「何だよお前...
さっきから泣きそうなツラして...

まっ!まさかっ!!お前っ!!」


虎之助
「だって俺・・・
本当に小便が漏れそうなんだけど・・・」



「さっき便所で済まして来たんじゃないのかよっ!?」

 
虎之助
「まだ...
小便してない...
俺...便所で順番待ってたのに...
ケン坊が急に走ってきて無理矢理連れて来られたから結局行けなかったんだ...」


太 
「な...なんだと~!?
おいっ!
この試合ダメだぁっ!
中止にしないとっ!!」


審判
「西郷君っ!! 
いい加減にしないかっ!!
早く土俵に上がれっ!!」


痺れを切らした審判は...
ついに虎之助の腕を怒り任せに掴み...
土俵内へ上げてきた...


審判
「白線の前に立って!!」


虎之助
「あ・・・あの・・・
そ・・・その・・・」


ついに尿意が我慢の限界を超えた虎之助...
審判の顔を涙目で訴えるかのように見つめるものの、その本心には気づいてはもらえなかった...


審判
「礼っ!!」


虎之助
「う・・・うぅ~・・・
うぇぇ~・・・ぇぇえん・・・!」


野村中学相撲部員
「おいっ!なんかあいつ・・・
赤い顔して泣いてるぞー!!
ギャハハハッ!変なやつー!!」


審判
「西郷君!!
試合前だというのに...
何メソメソ泣いてないるんだ!!
早く礼してっ!礼っ!!」


虎之助
「あ・・・あ・・・あぁ・・・」


虎之助は...
審判に怒鳴られながらしょうがなく...
礼をした...




もうダメだ...

あと1分も我慢できない...

今から便所に走っても間に合わない...

僕はまた大勢の前で...
とんでもない大失態を晒してしまうのか...

こんな相撲大会の晴れ舞台に...

廻しを締めたまま...

う...ぐしっ...ぐしっ...!

これから起こる悲劇の幕開けが現実となってしまう...

そう思った僕は...
礼をしたまま泣いていた...

僕の目から溢れた涙は... 
頬から鼻の頭を伝い...
一滴が土俵の白線の上にポツン...と落ちていった...



「ケン坊...
これマズいぞ....!
あいつまだ便所で小便済ませてきてないってよ!!」


ケン坊
「1試合だけ・・・!
負けてもいいから1試合だけの辛抱だ…
我慢しろ虎助!!」



正次郎
「虎之助ぇぇーーーっ!!
野村中のアホどもに負けるなよぉー!!
おもいっきり頭ぶちかましてやれいっ!」



審判
「両者構えてっ!!!」



虎之助
「う・・ぐっ!・・あ・・ぐうっ・・・!
ハァッ・・・ハァッ・・・・!!」


一瞬だけ気を緩めてしまった股間に力をグッ...!っと入れたのだが...!!

廻しの前袋の中で陰茎の先からおしっこが尿道から水鉄砲のようにジュバッ!...と漏れ出してしまった!!


「あっ・・・!!」




その状態で...
体を震わせながら...
どうにか頑張って構える姿勢をとるために足を開いたその時...




再び前袋内の陰茎から水鉄砲のような放尿がまたジュバッ!っと2度3度・・・
どうにか膀胱に力を入れる・・・

しかしダメだ・・

もっと溢れ出して・・・

溢れ・・・



ジィィィィィィィィワァァァァァァァァァァーーーーーーーー・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・・・



僕はとうとう...
尿意の限界を迎えてしまった...

構えの姿勢をとるために....
足を大きく開いて...

腰を深く下ろして...

土俵の白線の前に左手をついたその時でした...
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ポト.....

ポト...ポト....

ポト...ポトポトポト....


僕の開いた両足の真ん中に...
雫が土俵の土へと滴り落ち....

だんだんと廻しの前袋内がジワジワジワ~と暖かくなっていく...

もう...
下腹部をグッ...!と膀胱に力を入れても尿道を通るおしっこが止まらない...

だんだんと視界は涙でボンヤリと霞みだし...
体はさらに激しくブルブルと震わせながら...



「も...もうダメだ...!!
これ以上我慢できない...!!」


プツ・・・っと...

緊張の糸が切れる...

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僕はここであきらめてしまい...

下腹部に力を入れるのをやめた...


その瞬間...
廻しの前袋からは盛大に...!!
「ジュバァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーー・・・!!!!!!」
と我慢していたおしっこが溢れ出す音が鳴りだした...

そして...
「ビチャ!ビチャビチャ・・・!!
ボタタタタタタタタタタタッ・・・!!」

廻しから溢れ出した大量のおしっこは...
容赦なく勢いをつけて土俵に滴り落ちていく...
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審判もようやく僕の異変に気づいたようでマイクを土俵に投げ捨て...
僕に警告するかのように...
耳元で何か叫びながら伝えている...

ショックで放心状態だった僕は...
あまりハッキリとは覚えてはいない...

でも...

「あぁ~~あ・・・!
中学生にもなってこんなこと....!!」

....と言っていたような気がする...

そして...
僕の正面で構えていた...
廣田貴司君は...

あまりにも突然な大失態に...
呆気にとられた表情をしていました...

それから審判が慌てて僕を後ろから両脇を抱えて立ち上がらせると...

下腹部への意識はとうに脱力していた僕は...

膀胱いっぱいに我慢していた大量のおしっこを全て漏らしてしまいました...

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「ジュジョォォォォォォォーーー!!!
ビジャァァァァァァーーーー!!!」

廻しの前袋からおしっこが更に勢い増して盛大に溢れ出し...

「ボタボタボタボタボタボタ!!!
ジュワジョッオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーー・・・・!!!」

・・・と・・・
周囲にも隠しきれない程に溢れ出す激しい失禁音...

ずっと我慢していた大量のおしっこは...
まるで滝のような勢いで股間から太股を伝いながら足元へと流れ落ちて止まらない...

僕が立っている足元周りには...
じわじわじわぁぁ~~・・・っと・・
生暖かいおしっこが瞬く間に水たまりとなって広範囲に広がってゆく...

そして廻しの雲材帆木綿の生地から染み出したおしっこの匂いはまた独特で...

鼻を突くようなしょっぱい香りとなって辺りに広がってゆく・・・



とうとうやってしまった・・・
恥ずかしいなんてものではない・・・



僕は悔しさに顔を真っ赤にして...
歯で唇をギユッ...!と噛み締めながら... ショックで呆然と立ち尽くす事しか出来なかった...

うつむいて...
その様子をぼんやりと涙目で見つめながら羞恥心と無念と屈辱と敗北感だけが心身に深く刻まれてゆく...

本当に自分が情けない... 
だけどどうしてもおしっこが我慢できなかったんだ...

相撲大会でお漏らしをしてしまった中学生の相撲部員なんて聞いた事がない...
こんな大勢の人が見ている土俵の真ん中で...





春先の...
まだ寒い4月の風が吹いている相撲競技場...

廻しを締めたまま我慢できずに漏らしてしまった大量の小便が...
皮肉にもこんなに暖かいなんて知らなかった...
次第に僕の足元からはゆらゆらと白い湯気が立ち篭める...




晴れ舞台のはずだった相撲大会...
短く刈り上げた男らしい坊主頭...
厳しい稽古で日々鍛え上げた逞しい体に...
グイッと勇ましく締め込んだ廻し一丁の相撲部男児は...


残念な事に...
おろしたての新しい白い稽古廻しも...
大量の尿失禁で濡らしてしまい...
恥ずかしながらも股間部の前袋はグッショリと黄金色に染まっている...


僕は無様にも足元へと溜まってゆく尿失禁の湖を見ながら...

まるで幼稚園児のように...
声を上げて泣きじゃくっていました...。




つづく...