虎丸と百太郎「おやちゃいぼうず」
赤トンボをおいかけて 田んぼのあぜ道ころんだよ おやちゃい坊主 夕焼けこやけよ さようなら カラスが 鳴いてるさみしいな おいらのおなかも 鳴いている どうしよう かえらなきゃ おいら 迷子になっちゃった… お寺の小道が わらかない かえりみちが わからな…
遥か遠い山の里、大きな大きなクスの木の麓で、おやちゃいぼうずの「たまどん」と一緒に暮らしている里山の力人 「百貫デブの百太郎」 村から離れた山の中腹に聳え立つ山寺の和尚さま、おやちゃいぼうずの「うり坊」らと一緒に暮らしている村の力人「虎丸」 …
おやちゃいぼうず その昔 何でも好き嫌いなく食べる力自慢の大男「力人」が、何処かの村や里、谷や郷に一人は必ず居たものである 力人とは、田や畑で作物作りに精を出しているお百姓さん、体の弱いお爺やお婆、大きな岩を運ぶ幕府の家来や働き盛りの若い男達…
和尚の寺に、遙々遠い里山からやってきたおやちゃいぼうずの「たまどん」と、大きな体の力人「百太郎」 うり坊の力人である村一番の力持ち「虎丸」と、たまどんの力人「百太郎」、二人の大男が相撲で力くらべをすれば、どちらが強いのだろうか…? 自信満々に…
村一番の力持ち虎丸 たまどんの力人がどんな相手か楽しみで仕方がない虎丸は、朝から廻しを締めて土俵の中で腕を組み待ち構える …すると 奥の道から大きな男とたまどんが、朝日の逆光を浴びながら現れた たまどん 「おーーーいっ!うり坊主ーっ! 元気にだっ…
おやちゃいぼうず 野菜が食べられない力持ちの男の元へ やってきて、苦手とされる野菜が大好物になるまで「おやちゃいぼうず」が一緒に暮らして面倒をみてくれるという それはありがたい野菜の座敷わらしなのである 男が苦手だった野菜が美味しく食べられる…