どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

「虎丸対百太郎」~百太郎・先手必勝!?はっきよい!~続四

おやちゃいぼうず

その昔

何でも好き嫌いなく食べる力自慢の大男「力人」が、何処かの村や里、谷や郷に一人は必ず居たものである

力人とは、田や畑で作物作りに精を出しているお百姓さん、体の弱いお爺やお婆、大きな岩を運ぶ幕府の家来や働き盛りの若い男達のために、その人並み外れた桁外れの力量を生かして力助けをするのが力人としての役目であった


力人は神の申し子として、村人から大事に泰成にされ、田や畑で採れた米や野菜などの農作物を奉納する事により、毎年村の豊作は安泰すると古来から言い伝えられている

また、村では春夏秋冬、季節の一季に農作物の豊作を願う「奉納相撲」が愛宕神社で盛んにおこなわれ、力人が村の男達や子供達と楽しく相撲をとり、村人らとの親睦を深める大切な行事でもあった


そして最後に力人の愛宕の大神と相撲「一人相撲」をとり、「この勝負!気吹戸主と云ふ神に、根國底國に気吹放ちてば、愛宕の山の大神の、高天原に定奉る、!よって勝負は来季まで引き分けなり!」と行事が祝詞を祓えど奉納相撲の幕は下りるのである

さらに年に一度、秋祭の愛宕神社では、村、里、谷、山、海の力人が集結し、力人同士が相撲で力を競う「愛宕力人大相撲」は村人に大盛況の一大行事であった



力人は村人から奉納される農作物は力の源

汗水をいっぱい流して作られた大地の恵の米や野菜、力人は感謝の気持ちを忘れずしっかり食べて力を蓄えなければならない

当然残す事など絶対に許されぬ


しかし、何でも食べる力人にも
どうしても食べられない苦手な野菜があったのだ

せっかくお百姓や村人が作ってくれた野菜を残してしまっては、その野菜がかわいそうだ…

困った愛宕の大神様は、力人が嫌いな野菜の座敷わらし「おやちゃいぼうず」を授けたのであった

力人とおやちゃいぼうずが生活を共にし、苦手な野菜をしっかり美味しく食べられるようになったなら

そのおやちゃいぼうずはお役目を果たしたとして、日暮れと共に消えてしまうのだとさ…






村の離れにある寺に和尚さまと一緒に暮らす村一番の力持ち、威張りんぼうだけど、ちょっぴり泣きべそな力人「虎丸」

おやちゃいぼうずは小金瓜(トマト)の「うり坊主」


そして
虎丸と相撲で力比べをするために遙々遠い山里からやってきた、気は優しくて力持ち、身長3メートル以上ある力人、百貫デブの「百太郎」

おやちゃいぼうずは玉ねぎの「たまどん」


虎丸と百太郎

一体どちらが強いのか…?

二人はついに対面し、相撲で勝負する事となったのだが……
虎丸は百太郎の予想以上の体の大きさと迫力に怯えてしまい立ち向かう威勢が無くなってしまった


普段はいつも威張っている虎丸だが、そんな調子で百太郎に勝つ事が出来るのだろうか…?




おやちゃいぼうず
「虎丸対百太郎」
~百太郎・先手必勝!?はっきよい!~





イメージ 2

百太郎
「おめぇが村一番の力持ち、虎丸か~、まん丸のちびっこでめんこいのぅ~
わし、百貫デブの百太郎じゃ!
よろしくな!」

イメージ 3

虎丸
「お・お・お・・・
おめぇが…ひ・ひ・ひ・百太郎か…!
よ・よ・よ…よく…こ…ここまで…やって来たな…!」

イメージ 4


イメージ 5

百太郎
「虎丸、わしなぁ、お前に会えるのをずっと楽しみにしとったんじゃよ、これから仲良くしていこうな!
相撲でわしが勝ったら友達になってくれるかのぅ?」

イメージ 6

虎丸
「わ・わわ・・わしだって……!
た・た・た・楽しみに…し・し・しとったぞ…!ほ・ほ・ほほ…ほんとだぞ!お・お・お・…おめぇなんか…こ・こ・ここ……怖くなんか…な・なな…ないぞ……!」


百太郎
「ほんとか!?嬉しいのぅ~♪
わしなんだか力が湧いてきたぞ
虎丸、早くわしと相撲とろう!」

虎丸
「わ・わわ・わしはなぁ…!
む・む・む・村一番の…ち・ちち…力持ち・と・とと・虎丸様じゃぁ…!」

百太郎
「あれれ…?虎丸、どうしたんじゃ?
さっきからブルブル震えておるぞ…?
小便でも我慢してるのか?」


虎丸
「な・なな…な・・・なにおうっ!…
お・お・お・・お前の…方こ…そ…
だ…だ…だだ…大丈夫か……!?
し・しし…し・小便しとくなら…い・い・い・今の…うちじゃぞ…!
わ…わわ・・わしの……ぶ・ぶぶ・・ぶちかましと・・、ず・・ずず…頭突き…をくらったら…な……!
し・しし…小便…チビって……
な・なな…泣き…べそ…じゃから…な…!」


百太郎
「虎丸…ほんとに大丈夫か?
顔が真っ青になってきておるぞ?」


イメージ 7

虎丸
「う・・・う・・・うぐぅ・・・」
(あぁ………どうしよう……)

イメージ 8

(わし……ほんとうに……)

イメージ 9

(小便…チビってしまいそう………)

イメージ 10

たまどん
「百太郎~!虎丸におめぇ~の怪力を見せてやるんだべ!」

イメージ 11

うり坊
「虎丸だって強いんだい!百太郎なんかに負けないもん!
虎丸~!頑張って~~♪」

イメージ 12

和尚さま
「う~む…
虎丸のやつ…何やらいつもと様子がおかしい…?本当に大丈夫じゃろうか…?」


イメージ 13

虎丸
「わ・・わわ・・・わしなら平気じゃい!い・・いい…いつでも・・
か・か・か・・かかって…こいっ…!
わ・わわ・わしは…なぁっ…!
て…てて…天狗様よりも…!
ふ…ふ…ふふふ風神様よりも…!
ら…らら…ら…雷神様よりも…!
つ・つ・つ!強いんじゃいっっ!!
わ・わ・わ…わかったかっ!こ…ここ…腰抜けの・・・・・
ひ…ひ…ひひ…百太郎っっ…!!!」

イメージ 14

百太郎
「すごいのぅ!村一番なだけでなく、天狗様や風神様と雷神様よりも強いとはこの百太郎…恐れ入った!!
虎丸が震えとるのはきっと武者震いなんじゃな!」

イメージ 15

虎丸
そ・・そ・・そそ…
そうじゃい……お・・お・・恐れ入ったか!参ったか・・・!!!
がーーっはっはっはっはっは!!!」

イメージ 16

百太郎
「よぉーし!それを聞いたら気合いが入ってきたぞ!
わしも負けんからな!
それじゃあ虎丸いくぞ~♪
はっきよ~い♪」

虎丸

イメージ 17

「あっ・・ああっ・!」
「うあぁぁあぁああぁあ~~・・・!
もう我慢の限界じゃぁあぁあぁあ~!」
「小便チビってしまいそうじゃあぁあぁあぁああぁああ~~~・・・!!!」

イメージ 19

(ジョロジョロ……)

イメージ 18

「あ!!!・・あぁ~・あ・・・!」

イメージ 20

百太郎
「のこったぁーーーーーっっっ!!!」

イメージ 21

百太郎
「どぉすこぉーーーーーいっ!!!」
(バシィーーーンッッ!!!)
虎丸
「ぐぁふっ!!!」

イメージ 22

百太郎
「どぉすこぉーーーーーいっ!!!」
(バシィーーーンッッ!!!)
虎丸
「ふぐぁっ!!!」

イメージ 1

百太郎
「どぉすこぉーーーーーいっ!!!」
(ブヮアシィィィーーーー・・・ンッッ!!!!!!!)
虎丸
「ぐぉふぉっっっ!!!」


間髪入れる間も無く百太郎の強力な「張り手」が炸裂!!!



一方、意地を張って小便を我慢していた虎丸だったが、とうとう限界がきてしまい少しチビってしった様子…

しかし百太郎から突如強力な張り手を食らわされてしまい、相手をチビらすはずが自分がチビってしまうなんとも間抜けな虎丸らしい勝負となってしまった…


虎丸は虎之助の分身、同じ運命をたどるのは致し方ない事なのだろう…


この後どうなってしまうのか大体予想つくであろうが
虎丸の強がりで意地っ張りな性格ぶりが伺えそうだ…








虎丸すまぬ…これでお前も仲間じゃ…
もしかしたらまだ続く…