父親
「ほら大助!出来たぞ!いっちょあがり!」
息子
「う…うわぁ~…!」
父親
「どうだ?大助、初めてふんどし締めた感じは?キツくないか?」
息子
「お尻がちょっと痛いけど、何だか力が湧いてくる感じがする!」
父親
「はっはっは!そうだろう!男はここぞという時にふんどしを締めて掛かるんだ!良いだろう?気が引き締まって!」
息子
「うんっ!ふんどしってスゲェカッコいい!おれ、気に入っちゃった!」
父親
「ほんの少し前までおしめをしていた大助が、とうとう今年の祭りでふんどし締めるようになるなんてなぁ…
父ちゃん…なんだか嬉しいけど、少ししんみりしちゃうなぁ~…」
「大助もこうやって少しずつ大人になっていくんだなぁ~…」
息子
「だって、おれ、もう小学5年生だもん!父ちゃんみたいにカッコよくふんどし締めてみたかったんだもん!」
父親
「そうかぁ…大助、父ちゃんのふんどし姿に憧れていたのかぁ~…」
息子
「うん、父ちゃん体がおっきくて、ふんどしがスゲェ似合ってるんだもん!
おれだって、まだ体小さいけど、父ちゃんみたいにふんどし締めて御神輿担いでみたいんだい!」
父親
「父ちゃん、大助がそう言ってくれて嬉しいよ、息子が父親の背中を見て育つって言うけど…、ちゃんと大助はワシの背中をしっかり見ていてくれていたんだなぁ…」
息子
「父ちゃん、おれ、ふんどし似合う!?」
父親
「当たり前だろう!大助はなんと言ってもワシの自慢の息子なんだ!」
息子
「早くクラスの友達に見せたいなぁー!」
父親
「まぁそう慌てるな、御神輿が出るまで小一時間はある、大助、ほれ!父ちゃんにカッコいいふんどし姿をよく見せてくれ…」
息子
「うん!父ちゃん、おれ、カッコいい?」
父親
「がっはっは!すっかりふんどしが気に入ったな!この生意気な坊主めぇ~、よし!記念に写真を撮ってやろう!」
息子
「え…!写真!?おれどんなポーズとったらいいかわかんないよ!」
父親
「よし!じゃあタイマーにして父ちゃんと一緒に撮ろうな!それじゃあいくぞ、!」
息子
「う!うん…!」
父親
「大助!ほれ!もっとこう足を開け!そんでもってこう父ちゃんみたいに腕を組んで男らしい顔をしろ!」
息子
「うん…!こうかな…!?」
父親
「そうだ!しっかり良い顔しろよ!」
ウィーン…カシャリ!
僕の隣に立っていた父…
半纏に白いふんどしを締めて、僕と同じポーズで撮った写真…
その太く逞しい足は、僕を子供心ながらも熱くさせてくれた…
程好く生えた脛毛…腹から股間の周辺には陰毛がはみ出すくらい生えている…
僕も大人にったら父のような逞しい体になれるかなぁ…?
小学5年生の頃に映った父の姿…
日本一カッコ良いと思った…
僕の隣に立っているこの太い足…
逞しい父の足…
僕は父が日本で一番ふんどしが似合う男だと…
憧れの眼差しを輝かせながら決めつけていた…
僕の瞳にの中で、父が優しい顔で僕を見つめている姿が
父親になった僕の心にいつまでも残っていた
終
(お話はイメージです)
この太い足の主こそ、「日本ふんどし大賞グランプリ」の受賞者になります
明日31日の午後18時~20時の間に投稿予定(スマホのトラブル等で遅れる場合もあり)
もし宜しければご覧になって下さい、宜しくお願い致します
それでは皆様、良いお年を御過ごし下さいませm(__)m