どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

男と男の複雑な恋愛事情~愛と憎しみが交差する男色短編STORY ~ブログ記事150回目記念スペシャル

ぼく、薬師寺龍仁(タツヒト)
大学3年生のホモなんだ!

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サークルで柔道をしているけど殆どサボってる
身長163cm 体重105kgのおチビだけどガッチリおデブ型、まだまだ若いプリプリの21歳!

今日は待ちに待った日曜日!
やっと克っちゃんに会えるんだ!

Big-men'sの出会い系サイトで知り合った僕の彼氏
横峰克龍(かつりゅう)
僕よりも21歳も歳上でお父さんみたいな存在、しかも僕と同じ柔道をしていてお互いに100kg超のガッチリデブの固太り体型なんだよ!


今日はそんな克っちゃんと、久しぶりの楽しいデートのお約束!

広がる青空、白い雲、暖かくて優しい春の風が、僕の心の中を幸せいっぱいにしてくれる♪

お天気晴れ晴れ絶好のデート日和!

シャワーを浴びて、歯を磨いて、こないだ「はまむら」で買ったTシャツを着て、あ!一応コンドーム持ってっておこっと!
さぁ!待ち合わせ場所のファミレス「ガトス」までウキウキ自転車こいで行ってきまぁーす♪

嗚呼!僕は今とっても幸せの絶頂に立たされてるって感じ♪

克っちゃん待ってるかな?
早く克っちゃんと合って話したいよー♪
すぐに着くから待っててねー♪




「すかいらぁーくグループ・ガトス」
11:00到着

店員
「いらっしゃいませぇ~♪お客様、お一人様でしょうかぁ~?」

龍仁
「あ…待ち合わせしてまぁ~す」
キョロキョロ…
「克っちゃん来てるかなぁ~?」
「!!!」
「あっ・・・!いた・・・!」

龍仁
「あそこの席でーす♪」

店員
「かしこまりました、十番テーブルですね!どうぞ~♪」

龍仁
「はーい♪」

「スタスタスタスタ・・・」←十番テーブルに向かって歩いている効果音

龍仁
「おっはよ♪克っちゃん♪何時から来てたの!もしかして結構待たせちゃったかな?」

横峰克龍
中学校教師、科目は国語と保健体育、柔道部の指導者の身長170cm 体重108kgの42歳
既婚で子持ち
現在地の隣の県に住んでいる、プチ遠距離恋愛であり、龍仁とはゲイ専用の出会い系サイトで1年前に知り合った…

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「お・・・おう・・・!
龍っちゃんおはよう、俺は10:00頃に来てたんだ…」

龍仁
「えぇ~!!待ち合わせ時間は11:00だったはずだよ?何でそんなに早く来ちゃったの~!?」

克龍
「色々と考え事をしていてな…」
「ま…まぁ龍っちゃん、俺の正面に座りなよ」

龍仁
「うん♪」

克龍
「なに食べる?セットに飲み物のドリンクバー付けるか?」


龍仁
「ちょっと待ってよぉ~、僕、朝ご飯食べてからそんなに時間経ってないんで、まだお腹空いてないんだぁ~♪」

克龍
「そっかぁ…じゃあとりあえずドリンクバーだけでも頼むか?ちょいと割高になるけど…」

龍仁
「それよりもさぁ~、せっかく久しぶりに会えたんだから、もっと克っちゃんの顔よく見せてよぉ~♪」


克龍
「お・・おう・・・!
でもいざこうして龍っちゃんに見つめられると、なんだか恥ずかしいな…」


龍仁
「なんで~♪なんで~♪なんで~♪
そんな恥ずかしがっちゃダメッ!」
「ねぇ~克っちゃん♪こっち向いて♪
恥ずかしがらぁ~なぁ~いでぇ~♪」


克龍
「お・・おいおい・・・・
こんな所で変な歌唄うなよぉ・・・
他の客に聞こえるだろ・・・?
なんだか俺の方が恥ずかしくなるじゃないか・・・」


龍仁
「ふふふん♪いーのいーの!
僕たちとっても仲良しの幸せカップルなんだもんね♪」



克龍
「・・・う・・・・・うん・・・」
「ゴクリ・・・・」←珈琲を飲んでいる効果音




龍仁
「それよりさっきからどうしたの?克っちゃん?
ずっと怒ったような怖い顔しちゃってさ♪
もしかして奥さんと喧嘩でもしちゃった?」



克龍
「あ・・・いや・・・・」
「そうじゃないんだ・・・」


龍仁
「…わかった!
身体の具合が悪いんだ!!
克っちゃん体調悪くても絶対に無理して言わないもんね!
今下痢していてお腹痛いの我慢してるでしょ?この前のデートの時みたいにさ!」


克龍
「いや・・・龍っちゃん
そうじゃあないんだよ・・・」



龍仁
「じゃあ何なの~?
焦らさないで何でも話してよぉ~♪
僕たち恋人同士なんだからさぁ~!
ねっ♪」



克龍
「あ・・・あぁ・・・」
「龍っちゃん・・・・・」
「あ・・あのな・・・
今日龍っちゃんと会ったのは…実は大事な話があるからなんだ・・・」



龍仁
「なになになぁ~にぃ~♪克っちゃんから大事な話だなんて~♪
大体いつも克っちゃんは硬い顔してるけど、今日はいつにも増して表情が厳しいよ!?どうしたのかなぁ~♪?」



克龍
「お・・落ち着いて聞いてくれよな…?」

龍仁
「うん、大丈夫だよ~♪
何の話なのかすんごい楽しみぃ~♪」


克龍
「俺達さぁ、付き合いだしてかれこれ1年になるよなぁ?」

龍仁
「うんうん♪克っちゃんと出会ったのって大体1年前ぐらいだねー♪」


克龍
「龍っちゃん…こっち向いてよぉ~く聞いてくれ…」

龍仁
「うん、なぁーに♪克っちゃん」



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克龍
「別れよう・・・」

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龍仁
「え・・・?」


克龍
「俺達、もう別れよう」

龍仁
「・・・・・・・・・」

克龍
「もう…龍っちゃんとは会えない…
ごめんな…久しぶりのデートなのにこんなこと言っちまって…」

龍仁
「あ…あはっ!あははは!
何悪い冗談言ってんの?克っちゃん!
もちろん嘘だよね!・・・
ねぇ…!嘘だよね!?」

克龍
「もうじき二人目の子供が生まれるんだ…」

龍仁
「うん…知ってるよ、克っちゃんから奥さんに二人目の子供ができたって前に聞いたから…」


克龍
「二人目は男の子なんだ・・・」

龍仁
「え・・・・・」


克龍
「だから…な、その…なんだ…
今までのようにこうやって高速飛ばして龍っちゃんに会うことは出来なくなるんだ・・・」


龍仁
「嘘だ・・・克っちゃん、ずっと前から二人目は男の子だったら良いなって言ってたよね・・・」


克龍
「あ・・・あぁ・・・」

龍仁
「僕の事、今までずっと息子のように可愛がってくれたよね!?
「生意気などら息子のような男の子との出会いを希望…
職業柄、公務員である事と既婚者で妻子ある身の為、堅実な秘密厳守出来る方のみ返信致します…」って、ゲイ専用の出会い系サイトの文通欄にもそう書いてあったよね!?」


克龍
「龍っちゃん・・・
もう・・・やめてくれ・・・」



龍仁
「血のつながった本当の息子が出来たから・・?
僕はもう用無しって事・・?」

「ねぇ…克っちゃん・・・」
「そうなの・・・?」
「そうなんでしょ・・・?」



克龍
「う・・・・・・うぅ・・・」




龍仁
「酷い・・・卑怯すぎるよ・・・克っちゃん!?」




克龍
「龍っちゃん・・!俺はそんなつもりで別れを切り出した訳じゃ・・・ない・・!!」




龍仁
「だってそうでしょっ!?
一人目が女の子でガッカリしたから
代わりになる息子を求めていたんじゃないか!」



克龍
「ち・・違うっ・・・!
娘が生まれた事は本当に嬉しかった!
妻と一緒に抱き合って喜んだ・・・!
ガッカリなんかしていないっ!」


龍仁
「克っちゃん、自分勝手すぎるよ!!
僕たち別に喧嘩して仲が悪くなった訳じゃないよね!?
克っちゃんに二人目の子供が出来ただけでしょ!?
しかも次に生まれてくる子供は克っちゃん待望の男の子だよ!?
凄くおめでたい事じゃんか!?
なのになんで急に別れる必要があるのかなぁーっ!!?
僕、全く理解出来ないよ!!」


克龍
「今までは妻に娘を任せて、仕事仲間と付き合いがあるからって誤魔化してきたけど…
子供が二人になったらさすがにそうはいかないんだよ・・・」



龍仁
「な…なんでだよ!?子供が一人でも二人でも何も変わらないじゃんか!?
なんとか頑張れば、今までのように変わらず会う事だって出来るはずでしょ!?」

克龍
「龍っちゃん…
龍っちゃんはまだまだ若いし、結婚して家庭を持っていないから解らないだろうけど…
子供が一人と二人とでは家庭が別世界になってしまう程違うんだよ…」

龍仁
「だって・・・だって・・・
僕の事・・・大好きだって・・・ 
本当の息子みたいに可愛いって・・・
あれほど言ってくれたじゃんか・・・
なのに・・・なのに・・・う…うぅ~…グスン……ヒック…….!」

克龍
「お…おいおい…、こらこらこら…
こんな所で泣くなよ、人が見てるだろ?」


龍仁
「もう・・・
僕の事、可愛がってくれないの?
克っちゃんの車の後ろに布団とシーツ敷いてお互い朝まで愛し合ったのに・・」


克龍
「すまない・・・酷い男だとわかっている…
卑怯物だと罵られても仕方がないとも思う…
だけどな…
しょうがないんだよ…」


龍仁
「じゃあ克っちゃんこれからどうするの・・・?
もう男と恋愛なしの道を歩いて行くの・・・?」


克龍
「あぁ…俺は男同士での関係は今後一切断つ事に決めたんだ…
俺ももう42歳、妻と子供二人を第一に考える親父にならないとな・・・」

龍仁
「ズルいよ・・・克っちゃん・・・」

克龍
「え・・・・・?」


龍仁
「美人の奥さんと可愛い子供がいるクセに、ゲイ専用の出会い系サイトなんかに登録してさ、男とコッソリ恋愛ごっこなんかしちゃってズルいよっ!!」

克龍
「・・わかってる・・本当に自分でもダメな男だと思っている…」
「だけど…だけどな…
俺だって一応「ゲイ」なんだ…
どうしても性の欲望が抑えられない時だってあるんだよ…」
「龍っちゃんだって、それぐらいならわかるだろ…?」

龍仁
「じゃあ二人目が生まれたら、その性欲を我慢する事が出来るの!?
これから続く長い家庭生活の中でさ、自分と奥さんと子供にずーっと嘘をついて生きていかなきゃいけないんだよ!?
克っちゃん、それでもいいの!?」

克龍
「わからない・・・
でも…もう決めた事なんだ・・・
すまない龍っちゃん…
わかってくれ…
ここを出たらもうお互い別れて連絡も一切とらないようにしよう・・・
なぁ…?龍っちゃん、そうしてくれるよな…?」

龍仁
「じゃあ…
もうメールもしてくれないの?
朝おはようと寝る前のLINEスタンプさえもダメなの?」

克龍
「もちろん携帯番号もだ…」

龍仁
「・・う・・・う・・う・・・」



克龍
「龍っちゃん・・・
俺はこれ以上別れを長引かせるつもりは無い・・・
店を出たらデートは止めて綺麗サッパリお別れしよう・・・
な・・・?」


龍仁
「やだ・・・やだ・・・
そんなのやだぁぁぁあぁぁあ・・・」



克龍
「悪い・・もう…諦めてくれ・・・
…俺の想いは龍っちゃんに全て話した・・・・
これ以上話し合う事は何もない・・・」



龍仁
「やだよ・・克っちゃぁぁん・・・」
「僕・・・そんなの絶対にやだぁぁぁあぁぁあ・・・!」


克龍
「龍っちゃん・・・
龍っちゃんはまだまだ若いし未来がある、限りない可能性に溢れている
俺なんかよりも、ずっと良い男がきっと現れる・・・
だからもう…こんな酷い俺の事なんかとっとと忘れてもっと頼れるしっかりした男と出会って新しい幸せを掴むんだ・・・」

「な…?」



龍仁
「う・・・う・・・クズッ・・・!
うっ・・!うっ・・!うぅ・・・」



克龍
「そんなに・・・泣くなよ・・・・」



龍仁
「だって・・・グビッ!・・ズビッ!
だって・・グスンッ・・・!
だって・・・クズッ・・グヒンッ!!」


克龍
「もう出よう…龍っちゃん…」


龍仁
「ひっく・・・うっぐっ・・・・!
グズッ!・・・ひしゅんっ!」 



「ねぇねぇ…!ちょっと……
アレ見てよアレ…!
太った男二人が座っているあそこ!」

「なんか若い男の方がさっきからメソメソ泣いてんのよぉ…ヒソヒソ…」


「Yシャツ着てる眼鏡かけたおっさんの方が泣かしたみたいなの…!」

「あの二人一体どんな関係なのかしらねぇ~・・・?」


「もしかしてホモのカップルなんじゃなぁ~い…ヒソヒソ…」

「えぇ~……!ウッソ~…マジぃ~…?
なんか超あり得ないんだけどぉ~…」

「もしそうだとしたらアレどう見ても援助交際よねぇ~…ヒソヒソ…」

「ホモにも援助交際なんてあるのぉ~!?やっだぁ~…」

「シッ…なんか眼鏡のYシャツの方が、こっち見てるわよ…!」

「やだ…睨んでる…怖ぁ~い…
あんまり目を合わせない方がいいわよ……!」



克龍
「クソッ…やたらとこっちを見てくる客が何人かいる・・・
そろそろ出よう…?龍っちゃん・・・」
「ここで泣いててもしょうがないよ・・・」

「なぁ・・・?」

「龍っちゃん・・・・・」



龍仁
「・・・うっぐっ!ひっく・・!
「ぼ・・・僕は・・僕は・・・」

「・・・僕は・・・・・・・!」

「僕はそんなの絶対に許さないっ!!」
「バァーーンッッッ!!」←テーブルを両手で叩く効果音



克龍
「た・・・龍っちゃん!?」
「ば…馬鹿…!!!大声出しながら乱暴に大きな音をたてるんじゃない!!他の客が皆見てるじゃないか!!」

龍仁
「うるさぁぁぁーーーいっっ!!!」
「何もかも自分だけの都合で勝手に別れを決め付けやがって!!
てめぇー何様なんだよ!ゴラァッ!!」

克龍
「ど・・・どうしたんだよ!!龍っちゃん!人が変わっちまったみたいに大声張り上げたりして・・・!お…落ち着くんだ・・・!!」

龍仁
「五月蝿い!五月蝿い!五月蝿い!
うるさぁぁぁーーーいっっ!!!
何もかもてめぇーーが悪いんだろうがよぉーーーー!!!
ホモ教師のクセに、世間体で自分を守る為のカムフラージュで嫁を騙して結婚、更に子供まで生ませた極悪のペテン師が偉そうな事言ってんじゃねぇーよっ!ボケッ!」


「ちょっと…!ちょっとぉ・・!
あそこの席にいたデブ男の二人!!なんか凄い事になったわよ・・!!!」

「やーっぱりホモ同士の別れ話だったみたい…!!
!!やっだーーっ!!・・・気持ち悪っ…!オエッ…!」

  
「ねえねぇ!!Yシャツの男、教師なんだって!!…
嫌だわぁ~…ホモの援助交際している教師だなんて最低…
安心して子供を預けられないじゃない!!」


「しかもあのホモ教師には奥さんと子供がいるらしいわよ~…!
ひっどーーーい!!この外道!女の敵!
奥さんと子供が本当に可愛そう~…」


「私だったら慰謝料たっぷりふんだくって別れるーー(笑)!」



「でもさぁ~あ、なんか惨めよねぇ~…ホモのカップルがファミレスで別れ話なんてさぁ~?
もっと静かな喫茶店とかですればいいじゃん~?ホントこっちはいい迷惑よ!!」


「早く出てってくんないかなー!
マジキモくてご飯が不味くなっちゃうー!」






克龍
「ぐ・・・ぐ・・ぐぬぬぬ・・・・・」

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龍仁
「僕を捨てようったって、そうはいかないからなっ!!
徳島県、神山中学のホモ体育教師!横峰克龍!!!」

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克龍
「お・・・・おまえっっ!!!!」


店員
「あのぉー・・・誠に申し訳ございませんが、他のお客様からの苦情が寄せられております、お客様同士の話し合いは店の他で願います…」


克龍
「す・・すすす・・すみませんっ!!
すぐに出ますのでっ!!
お会計お願いしますっ!!」


龍仁
「店員さん!コイツどう思います!?
この男は嫁と子供がいながらホモの教師なんですよ!?
二人目の子供が出来るからって、僕をポイ捨てしようとしている最低最悪の男なんですよっっっ!!?」


克龍
「貴様は黙れっ!余計な事をベラベラ喋りやがってっ!!
いい加減にしないとその膨れっ面をぶん殴るぞっ!!!」



龍仁
「うるさいっっ!!!お前の方が黙れってんだよっ!!!ボケッ!!!
どんなに綺麗事を並べたって!あんたが今までやってきた行為は立派な浮気じゃないかっ!!!
たとえ相手が男だろうが女だろうが奥さんと子供を裏切った事は紛れもない事実!!!嘘ついてる事に何も変わりはないんだからなぁーーーーっっ!!!」


克龍
「こ・・・こいつ・・・!!!」


「タッタッタッタッタ・・・!」←店長が此方に向かって走って来る効果音


店長
「あっ!あのーお客様!?大変申し訳ございませんが、これ以上店内で騒がれるようでしたら警察をお呼びさせて頂くようになりますので…!!
速やかにお店を出て頂けないでしょうかねぇ!?」

克龍
「あー!あー!出るよ!出るよ!出ていってやるよ!皆様お騒がせして本当にすみませんでした!!」

「ドンッ!」←テーブルに千円札を叩きつける効果音


店員
「あ…あの・・・
お会計はレジの方で願い致します・・・・」


克龍
「いや、ここで結構!!」


店員
「こ…困ります…
お…お客さま・・・」
「レジで精算をしないとお釣りやレシートがお渡し出来ません・・・」


克龍
「フンッ・・・!」


店員
「・・・・・・・あぁ・・」

「で…では…
せ…せ…千円からで宜しいでしょうか・・?」


克龍
「見りゃわかるだろっ!!」


店員
「あ…あの…
お釣りとレシートをお渡ししたいので…
・・・そ…その・・・・レジの方へ・・・・・」


克龍
「いらんっ!!」


店員
「え…えぇ…!?」


克龍
「釣りもレシートも領収書もいらん!」
「行くぞ!この頭イカれたクソガキめ!」


店員
「あぁ・・!!お客さま・・!?
ちょ・・ちょっと・・!困ります・・!
そんな・・・!」


龍仁
「皆さぁーん!聞いてくださぁーい!
俺達ホモカップルなんですよー!
しかもこの人教師っスよー!!
奥さん子供いながら・・・!!!」



克龍
「くたばれ!このイカれたクソガキ!」

「バシィーーーーーーンッ!」←龍仁にビンタする効果音


店長
「うわぁぁああぁぁああっ!!」

店員
「いゃゃあぁぁああぁぁああっ!!」




「キャーー!ちょっと!ちょっと!大変よっっ!!!
あのデブのホモ二人がとうとう乱闘始めだしたたわよ!!」

「おいおいおい!なんなんだよ!?あいつらさっきからギャンギャンうっせぇーなぁー!!さっさと出てけよっ!!喧嘩おっ始めんなら外でやれやーっっ!」

徳島県の神山中学ですって!ちょっと聞いたぁー!?」

「ホモ同士の争いってなんか超ウケるんですけどー!キャハハ!!(*≧∀≦*)」


店長
「もういい加減にして速やかにお店を出ていって下さいませんか!?
他のお客さまに相当の迷惑が掛かっているんですよ!?お二人様の争いは明らかに営業妨害になります!

これ以上お店に滞在されるようでしたら本当に警察呼びますよ!?」


克龍
「うるさいっ!俺だって何も好き好んで争ってる訳じゃないんだからなっ!!」
「とにかく店を出りゃあ良いんだろ!?
とっとと出てやるよ!!こんな店!!」




「キャハハハハ(*≧∀≦*)!!
良い大人のクセしてみっともなぁーーい!」

「さすがはホモ教師!!」

「よっ!同性の浮気もん!」


「あのさぁー!援助交際するんだったらもうちょっと痩せたらー?
いくらなんでも太りすぎっしょ?」

「お互いがデブ専なのよ!きっと!」

「泣いてる若い男の子もデブだもんねーー!」

「良いネタになるわこりゃあ!」

「ねぇねぇ!ムービー録った録ったーー!?」

「シッ!聞こえちゃうでしょ…!?」





克龍
「クッソオォォーッ!!何もかも全部テメェーのせいだっっ
さぁっ!とっとと表に出ろっ!!
一発ぶん殴ってやる!!
覚悟しろよ!!俺は貴様を絶対に許さんからなぁー!! このイカれたクソガキめっ!!!」



「バンッッッ!!」←出口の扉を開ける効果音



すかいらぁーくグループ・ガトス
「駐車場」

克龍
「この馬鹿っタレがぁーー!!!」
「ブァシンッ!!」←龍仁をぶん殴った効果音

龍仁
「うぐっ!!」
「ドスンッ!」←殴られて倒れる効果音

克龍
「テメェーみてぇーな頭のイカれたクソガキとはこんりんざい御免だからな!!
2度と俺の前に面見せるなよ!!!
このアホンダラッ!!今日別れて正解だったぜっ!!」

龍仁
「ご・・・ごめんなさい!克龍様!
お願いです!お許しください!!!
さっきの行為は僕が間違ってました!
何でも言うこと聞きますから!
悪い所は全部治しますから!
どうか僕を捨てないでぇーーっ!!」

克龍

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「そうか…何でも言うこと聞くんだな…」

龍仁

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「は…はいっ!何でも言うこと聞きます!!
克龍様!僕どんな事でもしますから言って下さい!!!」

克龍
「ならばまず、そこを一歩も動くな…
俺が車に乗って駐車場を出るまでじっとしていろ!
今後一切俺に関与するな!そして綺麗さっぱり忘れる事!いいな!」

龍仁
「い・・・イヤだ・・・・!
そんなのイヤだぁーーーっ!!!」

克龍
「残念だが俺は今日の経験で男が大っ嫌いになってしまったんでな….!
もう2度と男と恋愛なんて御免だぜっ!!貴様なんぞもう憎たらしい相手でしかない!!
顔も見たくないし思い出したくもないわい!!
今日これっきりで今までの関係を綺麗サッパリ忘れてやる!!」

龍仁
「ひ・ひ・ひどい・・・!!」
「な・ならば・・・!」
「し・しし…死んでやるっ!!
僕なんかもうどうなったっていいんだ!
遺書にあんたの名前を連なって書いてやるからな!!」

克龍
「死にたければ勝手に死ねばよかろう!
ただし…皆の迷惑にならんよう人目のつかない山奥でな!!」

龍仁
「う・・うぅ・・う・・うぅ・・・!」

克龍
「お前に死ぬ勇気なんかない!!」
「これっぽっちもだっ!!!」

龍仁
「ゆ・ゆ・ゆ・・・許さない・・・
絶対に・・・・許さない・・・」
「僕を捨てたりしたら・・・言いふらしてやるっ!!
「今までの出来事を全て話してやるっ!!」
嫁にも学校にも!そして子供にだって!
みぃーーーーんなあんたの事をバラしてやるからな!
ざまぁーみろっ!はっはっはっはっは!」

克龍
「貴様がそのつもりならこちらも法的手段に出るし、もしこの事を家内に話したりしたならば・・・」


「俺がお前の息の根を止めてやる・・」


龍仁
「う・・う・・う・・・・・!
うわぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁんっ!」


克龍
「・・・あばよ、龍っちゃん・・・」

龍仁
「イヤだぁぁぁ!イヤだよぉぉぉ!
克っちゃぁぁぁぁあぁぁああんっっ!」


太陽が眩しい春の陽気なお昼時…

幸せを呼んでいる暖かい風…

絶好のデート日和になるはずが、まるで地獄絵図を想わせる程の残念無念な喧嘩別れになってしまった…

シャワーを浴びて歯みがきをしていたウキウキ楽しいデート前

ほんの一時間後には怒りと涙と憎しみの大暴騰を勃発するという…

人生には何が起こるかわからない…

恋愛は…恋の駆け引き、危険なゲーム

愛情と憎しみはカードの表裏の裏返し、ほんの紙一重の差なのである…


ファミレスの駐車場

身体を屈めて泣いている龍仁の前を
1台の黒いVOXYが通りすぎてゆく…
二人で楽しくデートを楽しんだ思い出の車VOXY

もう2度と助手席に乗れる事は無いまま、そして2度と戻って来ない愛しい彼氏の克っちゃん…

晴天の太陽の光に照らされて、黒く美しく輝く克っちゃんの愛車VOXYは、国道を左に曲がる為のウィンカーをチッカチッカと光らせている…

そして龍仁に対して何の合図も無いまま、黒のVOXYは静かに左へと曲がって行ってしまった…

最後に数秒聞こえるエンジン音を聞きながら、国道を走り過ぎてゆく車を龍仁は、ただただ涙で滲ませながら見つめる事しか出来なかった…

龍仁のズボンのポケットの中に潜んでいるコンドーム、大好きだった克龍との間で使われる事はなく、ただ龍仁の体温を受けて暖かくなったまま…
ポツン…と寂しく残されていたのであった…

「終」


「このお話は全て空想的な物であり、登場した人物や施設の名前等は筆者が作り上げたフィクションです」