どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

「Ponta,The,Story」~30年後のぽん太~(第一幕)

SINCE,2015

「ふんどし坊主の七転び八起き人生」




製作
「PontaGraphics」
「KentoGraphics」

監督
「Toranosuke」


Childhome,Presence






ここは
アニマルランド


いろんな動物たちが
暮らしている世界なんだ





それはどこにあるかって…?


異次元の別世界
銀河の遠い遠い宇宙の果て


星の光が
地球まで届くのに
何万、何千、何億年とかかるように

私たち人間では
決して辿り着くことは
できない…


宇宙は科学では針しれない程に
広すぎて…

生まれて死ぬまでの間では短すぎて
とても解明する事が出来ない…


夜空に映る
満天の星空の一つには…


アニマルランドのような世界が…
きっと存在しているだろうと
私は信じている…


そこには我々の想像、いや…
空想をも遙かに超えた
夢の世界があるはずだ…


その夢のかけらを

少し覗いてみませんか・・・











Ponta,The,Story」
~30年後のぽん太~
(Opening第一幕)





アニマルランドにある

チャイルドホーム


そこには
親のいない子どもたちが
仲良く暮らしているんだ


中でも一番年少組の

タヌキの「ぽん太」は

お絵かきが大好きな男の子でした

イメージ 2





よく晴れた
青空広がる昼下がり

ぽん太は今日も
クロッキー帳と、えんぴつを持って


愉快に歌いながら
ほのぼの湖のほとりへと向かいました



ぽん太
「ぽん♪ぽん♪ぽん♪
ぽん♪ぽん♪ぽん♪

ぽん太のおなかは

ぽん♪ぽん♪ぽん♪」




ぽん太
「ほのぼの湖さん、こんにちは~♪」


ほのぼの湖
「やあ、ぽんちゃん♪
今日はどんな絵を描くのかな?」


ぽん太
「あのねぇ~・・、今日は
大人になったボクを描いてみようと思うんだ!」


ほのぼの湖
「ぽんちゃんが大人になった姿を?

アハハハハハ♪

大人のぽんちゃんって、どんな風になってるのかな、考えてたらなんだか可笑しくなっちゃった♪」


ぽん太
「ん~・・とねぇ~・・♪
おじさんになって、もっと太って、鼻のしたにはおヒゲを生やしてるの!」


ほのぼの湖
「へぇ~・・♪ぽんちゃん、大人になったらおヒゲ生やしてるんだ~♪

おじさんっぽくてカッコイイね!」


ぽん太
「でしょ~♪
それでね、頭に真っ赤なベレー帽かぶってるの!」


ほのぼの湖
「ベレー帽・・・?
・・・ということは・・・

わかった!大人になったぽんちゃんは、絵描きさんになってるんだね!」


ぽん太
「ピンポーン♪ほのぼの湖さん大正解~♪」


ほのぼの湖
「そっかぁ~~・・・ぽんちゃんは大人になったら絵描きさんになってるのかぁ~~・・・、

そういえば
大きくなったら絵描きさんになるんだって、前から言ってたよね・・・」


ぽん太
「うん!ボク、大きくなったら
絶対に絵描きさんになるんだもん♪」


ほのぼの湖
「アハハ♪それでそれで~♪
ぽんちゃんは、どんな絵描きさんになってるのかな~?」


ぽん太
「んっ・・と、それでね、赤いネクタイに、おしゃれな背広着てるの!カッコイイでしょーーー♪」




ぽん太は

大人になった絵描きさんの姿に
夢を抱きながら

思いのままに描きました…



ぽん太
「できたー♪ほのぼの湖さん、見て見て~~♪」


ほのぼの湖
「どれどれ・・・
う・・フフフフ・・・アハハハハハ!」


ぽん太
「あー!ほのぼの湖さんが笑った-!」


ほのぼの湖
「アハハハハハ・・・ごめんごめん・・

だって大人のぽんちゃんが、なんだか可笑しくってさ・・♪」



ぽん太
「え~!可笑しくなんかないもん!カッコイイんだもん!」


ほのぼの湖
「ハハハ・・・うん、大人のぽんちゃん、カッコイイよね!

・・・で、これは何年後くらいのぽんちゃんなのかな~・・?」



ぽん太
「え~~・・・・っと・・・
ん、~~・・・・っと・・・」


「30年後!!」



ほのぼの湖
「アハハ、30年後かぁ~・・・

それじゃあ今からだと、まだずいぶん先の事だね・・・・」



ぽん太
「うん、だって
ボク、まだまだこれからも
ほのぼの湖さんと一緒に遊びたいから、大人になるのはず~~~っと先で良いんだも~ん♪」


ほのぼの湖
「ありがとう・・・
ぽんちゃん、そう言ってくれると

僕も嬉しいよ・・・」


ぽん太
「ねぇ~ねぇ~、ほのぼの湖さ~ん、それより早く遊ぼうよぉ~~・・」

ほのぼの湖
「あ、ごめん、そうだったね・・

・・・じゃあ、ぽんちゃん・・・

その大人になった
ぽんちゃんの絵を
僕の水面に映してごらんよ・・・」



ぽん太
「わぁ~~い♪」


ほのぼの湖に映しだされた
ぽん太の絵は

クロッキー帳から飛び出し
実体化されて本物になるのです…


・・・が、しかし・・・


それは夕暮れ時までであり

ほのぼの湖に映し出された
ぽんちゃんの絵は


夕焼け空が広がる
日暮れとともに消えてしまうのでした…






ぽん太の幼い
子ども時代…

いつもこうして遊んでいました

仲良く日が暮れるまで・・・


・・そして・・・

チャイルドホームで一緒に暮らしている、ミケ猫の「ひとみおねえちゃん」が迎えに来たところで・・

ぽん太の楽しい一日は終わります


この不思議な力は…

ひとみおねえちゃんは知りません…

それは
ぽん太とほのぼの湖


ふたりだけのヒミツだからです…









チャイルドホームの子どもたちも
知らぬ間に大人になり
いつかはホームを巣立って行く日がやってくるのです



幼かったぽん太も


高校を卒業し、大学生にまでなりました


そして今日が
大学の卒業式…


いよいよぽん太にも
チャイルドホームから巣立って行かねばならない日がやってきたのです


明日から
遠い外国で絵の勉強をするために
これから旅立つぽん太


ほのぼの湖さんと
最後のお別れを告げに

久しぶりに湖のほとりへとやってきました


今日は
青空いっぱいに晴れていて

遊んでいた頃がまるで昨日のよう…


ぽん太は久々に
ほのぼの湖さんへ語りかけました…



ぽん太
「やあ、しばらく振りだね
ほのぼの湖さん・・・」


ほのぼの湖
「ほんと久しぶり・・・・
だって、ぽんちゃんったら最近ちっとも遊びに来てくれてないんだもの・・・


僕、とってもさみしかったんだよ…」




ぽん太
「ほのぼの湖さんごめんね、なかなか来れなくって・・・

大学に入ってからは、ガールフレンドや友達と遊んだり、授業や勉強が大変だったり、サークル活動が忙しかったりで、本当に大変だったんだ・・・・」


ほのぼの湖
「ぽんちゃん、しばらく見ないうちに
ずいぶん大人になったね」



ぽん太
「そうかなぁ~・・・背はあんまり伸びなかったけどね…」



ほのぼの湖
「今日で・・・行っちゃうんだね・・」


ぽん太
「うん・・・」


ほのぼの湖
「もう・・会えないのかな・・・?」


ぽん太
「そんな事ないよ、また会えるよ!
ボク、絵の勉強が終わったら
必ずまたここに戻ってくるからね!」


ほのぼの湖
「ぽんちゃん・・・僕・・・
さみしくて・・・・悲しくて・・・
泣いちゃいそうだけど・・・・
湖だから泣けないんだよ・・・・・」


ぽん太
「ほのぼの湖さん、泣かないで…

だってボクたちは、これからもずっとずっと友達でしょう…?」


ほのぼの湖
「だって…僕には…
ぽんちゃんしか友達がいないんだもん・・・・
悲しいよ・・・」


ぽん太
「ほんの少し…ほんの少しの間だけだからさ・・・辛抱してよ・・ね・・」


ほのぼの湖
「きっとまた・・・
僕のところに戻って来てくれる?」


ぽん太
「うん、必ず約束する…
ボクは絵の勉強が終わったら…

ほのぼの湖さんに、もっと上手になったボクの絵を映してもらうんだ!」



ほのぼの湖
「うん・・・楽しみにしてる・・」



ぽん太
「じゃあ、ボクはもう…
これから飛行機に乗らないといけないから・・・
サヨナラするよ・・・・」



ほのぼの湖
「待ってぽんちゃん…!」


ぽん太
「え…?」


ほのぼの湖
「両手を出して…」


ぽん太は
言われたように

両手を差し出しました


すると…


ほのぼの湖の水面から
美しく光り輝く石が
フワリと浮かび上がり…

そして…
ぽん太の差し出した両手の掌の上にゆっくりと乗りました…


ぽん太
「すごい・・キレイな石だね・・・」


ほのぼの湖
「それはHope・Stone
僕からぽんちゃんへのお守りだよ」



ぽん太
「いいの・・・?こんな大切な石…
ボクがもらっちゃって…」


ほのぼの湖
「もし何か困った事があれば、その石に「Hope,Stone」と唱えてごらん…

きっとぽんちゃんの力になってくれるから・・・」


ぽん太
「うん…わかった、
本当にありがとう、ほのぼの湖さん…

この石、大切にするからね・・・」



ほのぼの湖
「うん、僕・・・
ずっと待ってるから・・・
ぽんちゃんが帰ってきてくれるの…」



ぽん太
「うん!約束する!
絶対に帰ってくるから大丈夫だよ!
ほのぼの湖さん!」


ほのぼの湖
「うん・・・サヨナラ・・・
ぽんちゃん・・・
元気でね・・・」



ぽん太
「うん、ほのぼの湖さん、サヨナラ・・・・・
行ってきます!」

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あの幼かった
タヌキの男の子「ぽん太」は

いつの間にか
立派に成長し、大人になってしまいました・・・

背はあんまり伸びていないけれど


大学帽をかぶった
ぽんちゃんは、ほのぼの湖さんには
とても逞しく映るのでした…




だけど・・・・

僕が
ぽんちゃんを見たのは
それっきりでした・・・


どれだけ待っても…
何年経っても…

ぽんちゃんが湖のほとりへと
やって来ることはありませんでした・・・



「ほのぼの湖」
さみしいよ・・・
ぽんちゃん・・・・


いま君は…
どこで何をしているの・・・?



ほのぼの湖さんの心配を余所に…
ぽん太はれからどうなってしまったのか・・・

「第二幕に続く」