どすこい!西郷虎之助の七転八倒!

「西郷虎之助の人生は七転び八起き」の筆者・西郷虎之助でございます、この度Yahoo!ブログからようやく移行致しました、初めての方も、これまでお馴染みだった方も含め、新境地でお楽しみ頂けたら幸いです、どうぞこれからも意地っぱりで泣きベソ坊主な「虎之助」をどうぞ宜しくお願い致します。

「ボクの担任の先生は体育教師・Vol,3」~ボクのカミングアウト~

深山中学校、夜の職員室にある時計の針は、午後7時10分を指している


1年4組の生徒、福森しんのすけ

・・・と

その担任である、体育教師の西郷虎之助は…


2人きりの職員室で、お互いに腹を割って話していた・・・








「ボクの担任の先生は体育教師・Vol,3」

~ボクのカミングアウト~



西郷先生は自分のイスに
腕を組み、大股を開いて座っている
自慢の紫色ジャージは、今にもはち切れんばかりになっていて、太った体を包み込むのも大変そうだ・・・

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西郷先生
「はっはっはっはっ!
なぁ~~~るほ~~~どなぁ~~♪」



しんのすけ
「ボク、ほんとうは傷ついたんです…」



西郷先生
「池水あやに…

ひ弱だと…いざという時女の子を守れないよ!そんなんだから福森くんはモテないのよ!・・・

・・て言われちまったのか!?

そりゃあさすがにキツいよなぁ~・・・!」



しんのすけ
「ボク、好きでひ弱になったわけじゃないのに・・・!」



西郷先生
「だけどなぁ…しんのすけ、知ってるか!?

池水あやは握力60以上あって、リンゴを片手で破壊する怪力なんだぞ~!」



しんのすけ
「うん、クラスの女子で1番腕相撲が強いんだって、前に自慢してた…」



西郷先生
しんのすけ・・・

先生の予感なんだがな・・・

池水はしんのすけの事が好きなんだと思うんだ・・・!」



しんのすけ
「えぇ~~~っ!?

池水あやがボクの事を~~~!?
そりゃあないよ先生~~~!!! 」



西郷先生
「まだ女心が解ってないなぁ~~!!
しんのすけ~~~!!

女の子はな、頼りになる男の子を好きになるだけじゃないんだぞ!

池水あやのような気が強い女の子は、ちょっとひ弱でナヨッ・・・とした頼りない男の子が好きだったりするんだ…!」




しんのすけ
「だって池水あやは、光ゲンジの大ファンだから・・・」




西郷先生
「アイドルの光ゲンジが好きなのと、本当の恋愛は全然別物だよ・・

池水が、明日の給食についている、ババロアヨーグルトをくれるのも…

しんのすけに対して密かに好意を寄せているんだと先生は思うなぁ~・・」



しんのすけ
「ボク、池水あやなんかヤダ!

西郷先生が好きなんだもんっ!!!」



西郷先生
「ブハッ!!」←お茶を吐き出した



しんのすけ
「うわっ・・・・!
西郷先生・・・大丈夫ですか・・・?」




西郷先生
「・・・ゲホッ!・・・
・・ゲホッ!ゲホッ!・・・・
ゲホッ!・・ゲホッ!・・・!」



しんのすけは、急な発言にビックリして咳き込む西郷先生の背中をさすってあげました・・・



しんのすけ
「西郷先生・・・ごめんね・・・
・・・大丈夫ですか・・・?」



西郷先生
「・・・ぐっ・・・!はっ・・・!
はぁ・・はぁ・・はぁ・・・

・・・しんのすけ・・・

・・・お・・・お前が・・・・

突然変な事言うもんだから・・・・

せ・・・先生・・・

ビ・・・・ビックリしたじゃないか・・・・!」



しんのすけ
「ウソじゃないもん・・・

だって・・・

ボク・・・

西郷先生の事・・・好きなんだもん・・」



西郷先生
「ま・・・まて・・・こらまて・・

・・まてまてまてまてまてまてまてまてまてまてして・・・・!

・・・それ以上言うんじゃない!!」




しんのすけ
「西郷先生~!!なんで~~!?」



西郷先生
「よ・・・よく聞けよ・・・

先生は男!
しんのすけも男!


先生と
しんのすけは・・・

男同士だろ・・・?

わかるな・・・!」




しんのすけ
「うん・・・
わかるもん・・・
それにぐらい・・・

だけどボク・・・
男の西郷先生が好きなんだもん・・・」





西郷先生は、しんのすけの発言を
直ぐには受け入れる事が出来ませんでした・・・

何とか良いアドバイスはないかと、太い腕を組み、ガニ股開いて考えました…




西郷先生
しんのすけ・・・
先生が、女子生徒に・・・
影で何を言われているか知ってるか?」



しんのすけ
「はい・・・みんな知ってます・・・」





西郷先生

ブタゴリラ!!
(キテレツ大百科)

ジャイアン!!
(二代目ドラえもん)

ゴリライモ!!
(ど根性がえる)

温泉マーク!!
(うる星やつら)

影では皆に好き放題言われているんだぞ?

こんな太った中年男の何処が良いんだ・・・?

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しんのすけ
「西郷先生は・・・
ボクの事・・・嫌いなんですか・・?」




西郷先生
「そうじゃないんだ・・・!

好きとか嫌いじゃなくってな・・!

俺は担任の教師で・・・

お前は生徒だ・・・」





しんのすけ

「西郷先生・・・ボク・・・

変なの・・・・?

病気なの・・・?

やっぱりみんなとは何か違うの…?」




西郷先生
しんのすけ・・・
先生の目をしっかり見てくれ・・・」



西郷先生は、今にも泣き出しそうな
しんのすけの腕を両手で握り、目をジッ・・・と見つめて真剣な眼差しで語り初めました・・・」



西郷先生
しんのすけが先生の事を・・・

好きでいてくれる気持ちは凄く嬉しい・・・
先生だって、しんのすけの事が大好きだ・・・


・・・だけどな・・・

・・その気持ちを素直に受け入れる事は・・・出来ないんだ・・・!



しんのすけ
「・・・・・・・・」




西郷先生
「勇気を出してカミングアウトしてくれたのに・・・・

・・・ごめんな・・・」 




しんのすけ
「・・・・・・・・・・」




西郷先生
「・・・しんのすけ・・・?」





西郷先生は・・・

うついている…
しんのすけの顔をのぞき込むと…

しんのすけは、キラリと光る
涙を浮かべて泣いていました・・・





しんのすけ
「ボク・・・・
やっぱり・・・・」

皆とは違うんだ・・・・

変なんだ・・・!


先生・・・・・グヒンッ・・・!

・・・どうしようぅぅ~~ぅう~~~~・・・・!!」



西郷先生
しんのすけ・・・

泣くんじゃない・・・・

・・・男だろう・・・・

・・・なぁ・・・?」



西郷先生がボクに寄り添い…

ポケットからハンカチを出し…

涙と鼻水を拭いてくれた…


ボクの涙と鼻水が…
西郷先生のトレパンに・・・
ポタリ・・ポタリ・・と滴り落ちている…



ボクは顔を上げて
西郷先生の顔を見ると・・



先生は・・にっこりと優しく微笑んでくれた・・・


それを見た
ボクは…
耐えきれなくなり
大声上げて西郷先生の大きなお腹に泣きついた…


先生は…
太くて逞しい腕で
ボクを抱きしめ・・・

背中をポン・・ポン・・と軽く叩いてくれた・・・



西郷先生
「なぁ・・・
しんのすけ・・・

人ってなぁ・・・

いろいろなんだ・・・

みんなそれぞれが
違う個性を持っている・・・

だから人間って良いんだよ・・・」



しんのすけ
「グヒック!・・う・・うぅ・・・
うぅ~~~ぅぅ~~~うう・・・」




西郷先生
「先生、突然だったから・・・
ビックリしてしまったけど・・・

しんのすけの気持ちはしっかり受け止める・・


お前は何ひとつ間違ってなんかいない・・・

中学生になり・・・

思春期を迎え・・・

恋をして・・・

やっと大人の階段を上りはじめたんだ・・・」




しんのすけ
「・・・せ・・・先生ぇ~・・

グズッ・・・!グビッ・・!

ご・・・ごめんなざぁいぃ~・・・」




西郷先生
「なんで謝る・・・

先生こそ突き放したりして・・・
ごめんな・・・

ほんとうに・・・

かわいい生徒をこんなに泣かせてしまって・・・・
教師失格だよ・・・俺は・・・」



しんのすけ
「ち・・・ぢがぅぅう~・・・!
ぜ・~・先生は悪ぐなぃ~~~!」



西郷先生
「・・・さぁ・・・

・・・もう帰ろう・・・・

遅くなったし・・・

先生これから職員室の戸締まりと、用務員室に鍵を預けに行ってくるから…

先生の車の所まで先に行っててくれ・・・な・・・?」




しんのすけ
「う・・・うん・・・
ズビビッ・・・!!」



ボクは・・

もっと先生に抱きしめられたままで
泣いていたかった・・

時間が止まって欲しいと思った・・

・・だけど・・

・・もう

・・これ以上・・
西郷先生を困らせる訳にはいかない・・



西郷先生
「先生の車が駐めてある場所、わかるよな…?」


しんのすけ
「はい・・・」


西郷先生
「これ、車のキーな

渡しておくから助手席に乗って待っててくれ・・・」


しんのすけ
「はい・・・・
わかりました・・・・」



西郷先生
「じゃ、頼むな・・・」

「チャリン・・・♪」

西郷先生は、ボクの手に車のキーを渡し…

頭を優しく撫でると、職員室の戸締まりを始めた…


ボクは職員室の
運動場側のドアを開けて出る…

すると…


もう外は真っ暗で
満天の星空になっていた…


ボクは西郷先生の車が止めてある駐車場へと向かって行った…

運動場には
ボクの足音しか聞こえない…


明かりが灯いている職員室の方を見ると…


急いで戸締まりをしている…

ガッシリ太った中年の西郷先生の黒い影のシルエットが見えた…


あれがボクの

初めて恋をしてしまった人なんだと・・


まだ自分の性について理解が浅はかだったボクの青春の1ページが始まったのだった・・・



・・カミングアウトした・・

・・星いっぱいの夜空を・・

・・ボクはこれからも忘れる事はないであろう・・・






「ボクの担任の先生は体育教師・Vol,3」

~ボクのカミングアウト~

(終)


新規参入いらっしゃいキャンペーン!
初回投稿限定準備体操Shot2種!!
(終了)




「ボクの担任の先生は体育教師」!!
Vol,3投稿までのナイスをありがとう!!


みんなのナイスが展開を作ってゆく!
初のリスナー参加型ストーリー!

Vol,4は果たして発信出来るか!?

さあ!ドンと来んしゃい!