虎之助~!!
早く学校へ行く支度しなさ~い!
目を覚ますと母親の昌子の声が聞こえてきた
ん~…いま何時だろぅ…
はっ!新聞配達行ってない!?
慌てて起き上がりるが、もう外はお日様が出ていて明るかった
しまった~!寝坊してしまったぁ~!
あれ…?
というよりなんで自分は実家にいるんだ…?
そうだ…ここは学生時代、自分の部屋で、寝床にもしていた隠居だった
自分の正面には、全身鏡と、壁に掛けられた真新しい学生服、机の上には学生帽と中学の白い肩掛けカバンが置いてある
おいおい…
これどういう事なんだよ…
自分が中学校入学式当日の朝に直面しているではないか!
まさか…
私、いや…俺…になるのか…?
また…?
もう一度?
中学生からやり直さないといけないのか!?
俺は学生服を試しに着てみる
ピッタリだ…
あの日と同じ感覚…
入学式だ…
中学校の…
俺は一気にあの日の忌まわしい記憶がよみがえってきた
こうしちゃいられないっ!
俺は母家の台所へ裸足で走り、母親の元へ向かった
母さん母さん!
俺、今日は学校行かない!
昌子「何いってんの!今日は大事な入学式でしょっ!学校はお昼までなんだから行きなさい!もうすぐケンちゃんが迎えに来るわよ!早く朝ごはん食べて支度しなさいっ!」
ダメなんだよっ!今日だけは!
お願い!頼むよ!
今日だけは休ませてくれよっ!
昌子「一体どうしたのよっ!?」
覚えてないのかぁ~…
チックショ~…
ケン坊
「虎助~!おはよー!学校いこう!」
わわわわ!
ケン坊だケン坊だ!
昌子
「もうっ!グズグズしてるからケンちゃんが来ちゃったでしょ!?おにぎり作るから学校行きながら食べなさいね!」
ちょっと!待ってくれよ!
俺今日は絶対ダメなんだよっ!
学校は行けない!
龍玄さんの所に行って話さなきゃいけない事があるんだ!
こうしちゃいられない!
早く行かないと…!
行かないと…
また同じ目に…
はっ!
そこで私は目が覚めました…
これは私が定期的に見てしまう夢なのです