フィットネスクラブに入会してから早1年が過ぎようとしていた
会員さんともすっかり顔馴染みになり、インストラクターともよく話すようになった
入会初めのドキドキ感はすっかり無くなり、マシントレーニングジムはもう自分の部屋みたいな感覚になっていたのである
気が緩んでしまった私は、減量で75kgまで引き締めた体も、すでに85kgまで増えてしまっていた
それでもどうにか競泳パンツも穿けるし、今までと変わらず泳げていると思っていたが、やはりスピードが落ちてしまっているのである
多少ながらにスタミナも消費しやすい
私がフィットネスクラブに通う目的は、
当初の競泳パンツを穿いて堂々と泳ぐ事ではなく…
あっくんと一緒に水泳やトレーニングの時間を共有する事へと変わっていった
時はすでにミレニアムが過ぎて2001年
それでも私はあっくんへの恋する気持ちは変わらず、ただひたすら思いを募らせる日々が続く…
そしてフィットネスクラブでのトレーニングを終えた土曜日の事でした…
あっくん
「西さん、良かったら今晩俺んちに来ませんか?、うちの母ちゃんと父ちゃん、明日の夕方まで帰らないんスよ、晩飯ごちそうしますよ!どおスか?」
と、突然こんな事を言ってきたのだ!
虎之助
「え…!?あ…あぁ…
…ど…ど~しょっかなぁ…~…~…」
(このパターンは!彼女が彼を家に招く時、今日は家の両親帰らないの…っていう
奪ってください!襲ってください!のOK サインでは!?」
あっくん
「あ、ごちそうといっても、母ちゃんが作り置きしたカレーっスけどね!」
私は内心、爆発しそうな興奮を抑えながらも遠慮がちに答える…
虎之助
「ま…まぁ~…、今日は土曜日やし~…
特にこれといった用事もないけん~…
お…俺は~…べ…別にかまんのやけど~…
…そ…そのぉ~…あっくん家が迷惑にならんのやったら行っても~…
ま…まぁ…えぇょ…ボソボソ…」
と…動揺を隠しきれてない私だったが…
しどろもどろ答えた…
あっくん
「やりぃ~♪、俺、前から西さんとゆっくり二人だけで話したかったんスよね!
、フィットネスクラブ出たら、バイクでパーキングまで来てください!家まで案内しますんで!」
と、あっくんは嬉しそうに言ってきた
虎之助
(な…なんだ…!?コイツ…もしかして誘っているのか…?)
あっくん
「あ!そうだ!手前のローソンで酒買ってから行きましょう!」
虎之助
「え…えぇ~…俺、酒は飲めんのやがな~…」
あっくん
「だ~いじょうぶっスよ!ちょびっと飲むだけっスから、もぅ~…、深山町の横綱がなに言ってるんスか~♪」
虎之助
(ぐぬぬ…本当は横綱じゃない…)
あっくん
「それじゃあパーキングで待ってますから来てくださいッスよ~♪」
あっくんはそう言うと、私の出てきたお腹を「ポンッ♪」と叩いてきた
私はすかさず「ヘェヘェ♪」と答えた後、お返しにあっくんのお尻を「パンっ!」と叩き返した
あっくんは、「うわっ!いってぇ!」とはしゃぎながら、フィットネスクラブの出口を走って出ていった
私はその無邪気な後ろ姿を見ながら、叩いた尻の感触に「弾力があってエエケツしとんな~…流石は高校球児やなぁ~…」と考えながら股間が熱く反応してしまうのである…
そしてこれから男二人きり、野郎二匹だけの夜が始まろうてしている、この展開に胸の奥から荒波のような強い欲情が溢れだし、私の呼吸は荒くなっていた…
バイク置き場までいそいそと、エスカレーターやエレベーターを使わず階段をツカツカ降りながら、「あっくんは誘っているのかも…もしかしたら今夜、ひっょっとしたらひょっとするかも…
そう考えながら、自分を落ち着かせるのと同時に、万が一起こったってしまった場合の覚悟を決めた…